福山雅治の“不適切会合”への参加発覚で難しいジャッジを迫られるフジテレビ

元タレントの中居正広氏とフジテレビの一連の問題を巡り第三者委員会の調査報告書で「不適切な会合」と認定された懇親会に、歌手で俳優の福山雅治が参加していたことが発覚して波紋を広げている。
8月18日発売の「女性セブン」(小学館)が報じたもので、記事によると会合は一連の問題の責任を取る形で関西テレビの社長を辞任したフジの元専務の大多亮氏が開催。
第三者委の報告書によると、同氏主催の会合は2005年頃から19年頃まで年に1、2回の頻度で行われていたといい、これまで退職者を含み同局の女性アナウンサーが少なくとも19人が出席していたという。
福山の名前は伏せられていたが、下ネタ的な性的内容を含む会話が不快だったと感じた出席者がいたことを報告している。
福山は同誌のインタビューに応じ、「深く反省しております」や「不快な思いをされた方へのおわびの思いが伝わることを願っております」などと語っている。
報道を受けて、所属事務所の「アミューズ」は声明を発表。
《一連のフジテレビ問題で取りざたされているような問題はありませんでした》とし、フジは一部メディアの取材に対し、《福山さんによるハラスメント行為があったという申告は確認されておりません》とした。
民放キー局のみならず、NHKやスポーツ紙、webメディアもこの件を大々的に報じたが、一夜明けた19日、NHKは夏の甲子園中継のテーマ曲として使用している福山の楽曲「甲子園」の起用を継続。
翌20日には年末恒例のワンマンライブ『福山☆冬の大感謝祭』が12月27日から4日間にわたって神奈川・Kアリーナ横浜で開催されることが発表された。
レコード会社関係者は語る。
「NHKはCMスポンサーからクレームが入ることなどがないので、自局の判断でテーマ曲継続を決めたのでしょう。おそらく、福山が辞退でもしない限りは大みそかに放送される『紅白歌合戦』への17年連続18回目の出場が決まるのではないでしょうか。さすがに6年連続となる白組のトリに関しては黄色信号が灯ったでしょうけどね」
年末のライブについてもファンが能動的に集まるイベントということもあり、開催自体はまったく問題はないが、芸能ジャーナリストの平田昇二氏はこう話す。
「ハラスメント行為は許されることではないですが、福山さんも『盛り上げ方が間違っていました』などと深く反省しているようですからね。そもそも、福山さんがラジオ番組などで下ネタトークを得意としていることはファンの間では広く認知されていますし、今回の件がキッカケで一気にファン離れが起こる可能性は低そうです。実際にインターネットやSNS上でも『それほどの驚きはない』や『昔のことを今の令和の基準で断罪するのは可哀想な気もする』といった同情的な意見も見受けられます。もちろん、反省は必要ですし、今回の報道を機に福山さんに対する見方を変える人も中にはいるとは思いますが、元々のファンへの影響はそれほど大きなものではなさそうです」
その一方でかなり難しいジャッジを迫られそうなのがフジだ。
9月12日からは自社が出資する福山の主演映画『ブラック・ショーマン』の公開を控えており、通常であればそろそろ同局での盛んな番宣が行われるタイミングとなるがスポーツ紙の芸能担当記者は明かす。
「中居氏は言うに及ばず、報告書でハラスメント行為があったことが発覚し、後に実名が報じられた『とんねるず』の石橋貴明、そして匿名のイニシャルながら一部でその正体が取り沙汰されているU氏に関しては今後フジの番組に起用されることはないでしょう。福山に関してもこのタイミングで番組に起用した場合、せっかく戻りつつある各番組のCMスポンサーの反発を呼ぶ可能性もありますからね。かといって、映画で共演する有村架純だけを稼働させるのは難しいでしょうからね。フジにしてみれば、まさかこのタイミングで福山の“不適切な会合”への参加が報じられるとは思いもしなかったでしょうし、上層部は頭を抱えていることでしょう」
6月に発足した清水賢治社長の新体制のもと改革・再生への道を歩むフジだが、ここに来て福山の起用をめぐるジャッジという新たな難題を抱えることになってしまった。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)