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【サイゾーpremium】唯一無二、横浜流星がまとう 闇と野性味のオーラの“正体”

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『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』のメガヒットが大きな話題になった邦画界。一方、アニメのみならず、実写邦画界にとっても歴史的な1年となりそうな2025年。中でも映画『国宝』が興行収入110億円を突破し、歴代2位の興収を達成した。同作でひときわ異彩を放ったのが、主人公と対比した役どころの横浜流星だ――。

 今年、最も話題となった邦画のひとつ、血と芸の狭間で揺れ動く2人の歌舞伎役者を描く『国宝』で、極道の世界からのしあがる立花喜久雄を演じた吉沢亮とは対照的に、名家の御曹司でありながら、胸の底に眠る〝闇〟を赤裸々に露出させたのが大垣俊介を演じる横浜流星だ。

 流星は現在放送中のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で主演、来年公開予定の映画『汝、星のごとく』で広瀬すずとW主演が控えるなど、最旬の俳優のひとり。ただしその光はワット数の高い電球ではなく、深海から放たれるような鈍色の重さを内包し、〝何か気になる存在〟として人々の心を捉え、離さない。

 我々は、一体横浜流星の「何」に惹かれ、沼っているのだろうか? 本稿では闇のオーラをまとう野性味と闘いの歴史を感じさせる肉体という視点からその魅力をひもといてみたい。

開花させた“闇”と“野性”“無敵ピンク”から“クソ男”へ

 今年は、流星が『nicola』(新潮社)のメンズモデルを卒業してちょうど10年。2011年から『nicola』モデルとして小中高生のハートをとりこにしていた流星は、『仮面ライダーフォーゼ』や『烈車戦隊トッキュウジャー』(いずれもテレビ朝日系列)といった戦隊シリーズでキャリアを積む。その後は整った顔立ちから王子様系と目され、恋愛モノに数多く起用されてきた。

 そうしたなか、プライムタイムの連続ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(19年/TBS系列)にてピンク髪の由利匡平役を好演すると、ド派手な見た目とピュアな性格のギャップ、甘いマスクに茶の間は完落。ティーンの間には 〝無敵ピンク〟という造語が登場するほどで、流星のインスタグラムのフォロワーは約70万人も増加する反響ぶり。イケメンキャーキャー枠を確立した。

 しかし近年はそんな陽のイメージから脱却し、『嘘喰い』(22年)や『ヴィレッジ』(23年)等の映画作品で、陰のある主演を務めてきた。ドラマ評論家の吉田潮氏が、「ドラマ」で見せる顔と「映画」だからこそ見せられる顔の違いを指摘する。

「恋愛市場では演技の幅やファンの裾野は広がらない。またスポンサーの関係や教育的配慮が必要な地上波ドラマでは、どうしてもエロ・グロ・バイオレンスへの踏み込みは甘くなります。その点映画なら、攻めた作品づくりが可能になる。流星は、映画では人間のドス黒い部分が漏れるような役どころで、生々しい顔をのぞかせるんですよね。ドラマでは陽、映画では陰。この陰の顔を見せるようになったことで、男性の心もつかんだのでは」(同)

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サイゾーpremium編集部

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サイゾーpremium編集部
最終更新:2025/11/19 22:00