バズってるSNSグラビア
いくみ|噛んだシャツの、その先で

白い壁にもたれて、
彼女は大きめのグレーのTシャツの裾を
そっと口にくわえていた。
丸い眼鏡の奥の瞳は、
いたずらを知っている子どものようで、
けれど白いショーツひとつの腰つきは、
もう充分に大人の秘密を覚えている。
緑のクッションに沈む体は、
昼下がりのベッドルームに置き忘れられた
ひとつの夢みたいだった。
隠したいのか、見せたいのか、
その曖昧さがいちばん甘い。
布を噛んだ唇のかたちは、
言葉より先にこちらの鼓動を乱してしまう。
窓からこぼれる淡い光は、
彼女の肌をミルクみたいにやわらかく照らし、
灰色の布の無造作ささえ
ひどく官能的に変えてしまった。
飾らないTシャツと素肌の境目で、
恋はたいてい、
いちばん油断した顔をして始まる。
もしあの部屋に音があったなら、
きっと時計の針ではなく、
布がこすれるかすかな気配と、
息をのみこむこちらの気持ちだけだったろう。
彼女は何も言わない。
ただシャツの裾をくわえたまま、
“これ以上は想像して”
とでも言うように見つめてくる。
その無言に負けた午後を、
私はまだ胸の奥にしまったままだ。
<いくみXグラビア投稿より>

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最終更新:2026/10/01 22:00
