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中居正広のスキャンダルがあぶり出す「芸能界枕営業」の実態にテレビ局はどう向き合うか

中居正広のスキャンダルがあぶり出す「芸能界枕営業」の実態にテレビ局はどう向き合うかの画像1
中居正広(写真:サイゾー)

今週の注目記事・第1位「中居正広 X子さんの訴えを握り潰した『フジの3悪人』」(『週刊文春』1/16日号)
同・第2位「皇室改革なければ『秋篠宮家』一家丸ごと皇籍離脱の可能性」(『週刊ポスト』1/17・24日号)
同・第3位「『みなさまのNHK』に3つの異変」(『週刊新潮』1/16日号)
同・第4位「石破茂首相が“霊能力者”に心酔している!」(『週刊文春』1/16日号)
同・第5位「ジョン・ボルトン独占インタビュー『トランプ2・0』で世界はこう変わる」(『週刊新潮』1/16日号)
同・第6位「“芸能界のドン”の終焉」(『週刊文春』1/16日号)
同・第7位「ヤマト運輸大崩壊」(『週刊現代』1/11・18日号)
同・第8位「昨年の単独公務は2回だけ 愛子さまお出ましが少ない理由」(『週刊文春』1/16日号)
同・第9位「『逮捕なら死刑判決』韓国尹大統領2月まで籠城作戦」(『週刊文春』1/16日号)
同・第10位「相撲界に流れる宮城野部屋復活説 根拠は『ムック本』と『照ノ富士』」(『週刊新潮』1/16日号)
同・第11位「カップラーメン業界大研究 新たな戦場は『高価格帯』&『名店コラボ』」(『FRIDAY』1/24・31日号)

 遅ればせながら、この連載の“初荷”だから「あけましておめでとうございます」。今年は昨年のような能登半島地震や日航機と海保機との衝突もなく、比較的平穏な年明けだった。

 しかし、隣国の韓国では尹大統領の戒厳令宣言をめぐって緊迫した状況が続いているし、いよいよこの20日にはトランプが大統領に就任する。

 これまでもグリーンランドをアメリカによこせなど、めちゃくちゃなことをいい出しているから、就任したらどんな無理難題を持ち出すのかわからないと、他国は戦々恐々としている。

 テレビで見る限り、やや年を取ってボケが始まってきているのではないかと思われる。そんな人間の思い付き発言で、世界中が右往左往することになるのだろうか。困ったものである。

 さて、早速、FRIDAYのカップラーメン考からいこう。

 私はカップラーメンが大好きだ。普通のラーメンと違って、お湯を注ぐだけで5分も待てば、それなりのラーメンが食べられる。これに若い頃よくやった、ライスを一緒に食べれば、十分満腹になる。

 カップラーメンは日本が生んだ最高の発明品だと思う。日清はえらい!

 近頃は、全国各地の名店とコラボしたカップ麺も多く、私は辛いもの大好き人間だから、中本の「蒙古タンメン」をよく食べている。

 FRIDAYによれば、「一蘭とんこつ」ラーメンは、メーカー主導ではなく一蘭が開発し、主導しているので、一蘭の本格的なラーメンが味わえて好評だという。値段も高く537円だという。

 昔は、コーヒーとラーメン、週刊誌は同じ値段で、世につれて同じように上がってきた。だが今は、コーヒーは安く飲めるが、週刊誌は500円以上が当たり前で、ラーメンにいたっては1000円超え、1500円超えが当たり前になってきている。

 そこで、カップラーメンもこれまでの常識を破って高価格のものが出てきているという。

 中堅メーカーのヤマダイが人気味噌ラーメン店の「すみれ」と共同で作り上げた「すみれオールスターズ」がそれだが、なんと定価は650円。

 しかし、この麺は店と同じように茹でてから乾燥させていて、スープも店の味とほとんど同じだという。

 レトルトだがチャーシューやメンマも付いていて、「ラーメン店のテイクアウト商品のような感覚です」(FRIDAY)

 最近、原材料費の値上がりでラーメン店が次々に潰れているといわれる。このように、家で手軽に、しかも本格的な味が楽しめれば、わざわざ寒い中出かけることはない。

 今年はますますラーメン屋が潰れるという状況が加速してくのだろう。

 お次は日曜日(12日)から始まった大相撲初場所。注目力士は、横綱を目指す琴櫻、先場所の雪辱を期す大の里、初入幕初優勝した尊富士、3場所休んでここに進退をかける横綱照ノ富士だろう。

 昨年の大相撲界の負の話題は、元横綱白鵬の宮城野部屋が弟子の暴力行為を放置していたという理由で、無期限の閉鎖になったことだった。

 厳しすぎるという声がある中、新潮によれば、その宮城野部屋が復活するという噂があるというのである。

 宮城野部屋の力士たちは伊勢ヶ濱部屋に移ったが、今年の伊勢ヶ濱部屋の公式本『伊勢ヶ濱部屋 SPECIAL FANBOOK 2025』(東京ニュース通信社)には宮城野部屋の力士が一人も登場していないというのだ。

 さらに、

「7月以降、伊勢ヶ濱部屋は伊勢ヶ濱親方の弟子、横綱照ノ富士(33)が継ぐと見られています。その時、宮城野親方がまだ部屋から出られずに留まっていたら、同じモンゴル出身の後輩である照ノ富士としては、やりにくいでしょうね」(旧宮城野部屋関係者)

 という事情もあるそうだ。2人は犬猿の仲だそうだから、宮城野部屋の力士たちは追い出され、自ずと宮城野部屋が復活するというのである。

 まあ、相撲協会の理事長や理事たちがいくら嫌っても、やはり白鵬は大横綱である。相撲ファンたちも白鵬がどんな力士を育てるのかを楽しみにしているのだ。

 白鵬の高笑いが聞こえてきそうだ。

 さて、韓国の尹大統領をめぐる騒動はまだ収まらないようである。それはそうだろう。韓国では大統領を辞めれば、余生をゆっくりなどは夢物語で、多くは逮捕され、監獄にぶち込まれるのだから。

 大統領が辞めれば、彼に付いていた側近たちも一掃されるのだから、そう簡単に彼らも引き下がるわけにはいかない。

 さらに、尹大統領は青瓦台と呼ばれる大統領公邸には住まないで、新しい公邸に移り住んでいる。そこは大統領警護処が守っているため、捜査本部側も簡単に踏み込むわけにはいかないという。

 しかし、大統領弾劾の本格的な審理が始まり、以降、5回の弁論期日も確定しているため、尹はその弾劾審理には出席する予定だそうだ。

 だが、そうなれば審理は早く進み、2月中に「罷免」が決定する見込みだという。

 さらに内乱罪で裁かれれば、最高刑は死刑判決もある。だが、その審理には時間がかかるため、そこまでいかないのではという見方もあるようだ。

 もし死刑判決が確定しても、すぐに赦免措置がとられることになるはずだという。1980年に市民を弾圧し死者まで出した「光州事件」の責任を追及された全斗煥元大統領でさえ、内乱罪で死刑判決が出たが、次の大統領が特別赦免を与えているのだ。

 この騒ぎで、尹大統領の支持率が上がっているといわれる。韓国という国は不思議な国である。

 ところで、今年はこれまで以上に皇室への関心が深まり、報道される量も多くなると思われる。

 それは、一つは天皇の長女・愛子さんをめぐって、愛子天皇が実現するのかどうかの最終年になる可能性があることだ。

 今一つは、秋篠宮家の次女・佳子さんの結婚問題である。彼女も30歳になり、いつ結婚してもおかしくない年齢になった。

 結婚の相手候補はこれまでも何人か上がったが、どうやらその中に本命はいないようだ。とすると、どのような形で出会うのか、メディアはその時を虎視眈々と狙っているはずである。

 今週の文春は、愛子さんの公務が昨年は2回だけだったのは少なくはないかと疑問を呈している。

 その理由として、宮内庁関係者が明かすのは、愛子さんへの公務の“願い出”が来ないからだというのだ。

 願い出には二つのパターンがあり、一つはイベントの主催者側が皇族の出席を依頼するものと、今一つは、皇族方の要望などから宮内庁側が主催者へ願い出を促すものとがあるそうだ。

 愛子さんが学生のときには多数の願い出が来ていたが、日赤に就職して、その多忙ぶりが報じられているので、相手側が「遠慮」してしまっているのではないか。そのために愛子さんの公務が少なくなっているのではないかというのだ。

 それはあり得るだろう。愛子さんには来てほしいが、忙しそうだし、いい出しにくい。それも愛子さんが愛されている故であろう。

 日赤の同期の間でのあだ名は「あいきょん」だそうだ。今年は「愛子天皇待望論」がさらに高まりそうである。政治家たちは、この高まりに耳を傾け、早期に実現すべきだと思うのだが。

 お次は、あれほど流通業界の優等生だったヤマト運輸が喘いでいるというお話。今週の現代は、その理由と実態に迫るレポートを掲載している。

 その一つは、昨年春から長年仕分けに携わってきたスタッフが解雇され、「スキマバイトアプリ」経由で集まるスタッフが急増したため、スマホやポケモンカードの在庫が不自然に減るケースが多発しているという。

 また、これまでポスト投函サービスに携わってきた約2万5000人の契約を打ち切り、スマホバイトの人間がやるため、仕事ぶりが杜撰になっているというのだ。

 私は詳しく知らないが、1分1秒を争う現場では、不慣れな人間が一人いるだけで流れが滞ることがあるはずだ。安い給料のバイトで埋めるのは簡単ではないというより、不可能ではないのか。

 だがこうしたことは氷山の一角に過ぎず、23年からドライバーの業務効率化を目指すとして、分業制をスタートさせ、クール便を専門とするドライバーも新たに組織されたそうだ。

 だが、担当区域が広いため、届け先が指定する細かい配達時間に配れないことが多くなってしまったという。

 Amazonなど大手の値下げ圧力も業績を圧迫しているはずだ。

 現場の不満は相当溜まっているようで、現場で働く人間たちを大切にする「全員経営」をモットーとしてきた小倉昌男の経営理念が崩れそうになっているというのだ。

 しかし、宅急便に慣れた我々は、ヤマトが万が一なくなるようなことがあれば、日常生活に支障が出るのは間違いない。心配である。

 さて、世の中は中居正広のSEXスキャンダルで大騒ぎだ。だが、この人間が現役で睨みを利かせていたら、こんなに大きく広がらなかったのではないかといわれている。バーニングの周防郁雄だが、なんとこの御仁引退していたというのだ。

 84歳だから不思議はないが、以前ここでも書いたが、かつて周防は私に、「芸能プロなんて一代限りだよ。子どもにやらせる気はない」といっていた。

 だが、文春によれば、昨年10月末に、食事中に呂律が回らなくなり、救急車で病院に運ばれたという。軽い脳梗塞だったというが、年も年だからと12月に周防がバーニングの代表取締役から代表権のない相談役会長へと“お飾り”になったというのである。

 新社長には長男の周防彰吾(49)が就いたそうだ。

 周防は元衆院議員の浜田幸一と演歌歌手の北島三郎の運転手をしていたといわれる。芸能界で成り上がってきた経歴には不透明なところが多いが、小さなバーニングという芸能事務所を作り、芸能界全体へと影響力を拡大していった。

 所属タレントはそれほど多くはないが、ジャニーズ事務所をはじめ、周防を頼りにしてきた芸能プロは数多い。

 TBSのレコード大賞やNHKの紅白にも「周防枠」というのがあり、影響下の歌手たちを押し込んでいたといわれる。

 私が周防と付き合い始めた頃、内田有紀が新人でバーニングに入ってきた。引き合わされ、「これからよろしく頼みます」といわれた。

 週刊現代の編集長のときに開いたパーティーに藤あや子を出すといい出した。私は、そういうパーティーじゃないからと辞退したのだが、当日、藤の艶やかな姿が会場を彩った。

 芸能界のドンといわれたが、素顔は、酒は飲まないが話好きで、大変なグルメだった。

 ゴルフが好きで、芸能人たちが集まる自分のコンペも主催していた。一度、「ゴルフをやりませんか」と聞いたら、「私はヘタな人とは回らない」とにべもなく断られてしまった。

 今のうちに周防の聞書きをしておいたほうがいい。戦後の芸能界の裏の裏まで知り尽くした周防の回顧録はベストセラー間違いなしだ。

 幻冬舎あたりが狙っているのだろうがな。

 芸能界もメリー喜多川が去り、周防がいなくなれば、違った世界になっていくのだろう。私のような古い人間には一抹の寂しさがある。

 今年は昭和100年だそうだ。昭和の臭いを漂わせた男たちが消えていく。

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2025/01/14 18:00