中居正広 vs フジ第三者委員会が過熱!「復帰待望論」の行方は?

女性トラブルをきっかけに、1月23日に芸能界を電撃引退した元タレントの中居正広氏の代理人弁護士が、フジテレビの第三者委員会の報告書に反論したことで、一部ファンからの間では、中居氏の復帰待望論が湧き出ている。
昨年暮れに発覚した、中居氏が起こしたトラブルは、フジテレビ幹部の関与が浮上したことで、同局の問題にまで発展。同局は第三者委員会を立ち上げ、社内調査を行うことになった。そして、3月末に発表された第三者委員会の報告では、中居氏の行為を「性暴力」として認定した。
ところが、ここに来て中居氏に新たに就いた弁護団が報告書の記載内容に対して具体的な反論を展開。これを機に、「中居氏には禊を済ませたあとに復帰してほしい」などの声がファンなどから出てきた。同時に、被害女性であるフジの元アナウンサーの実名を拡散しようとする動きが出ないかという懸念も再燃している。
第三者委員会の報告書は、示談時に交わされた守秘義務契約に関連して、中居氏が解除に応じなかったと明記。この点について中居氏側は、「中居氏こそが当初、守秘義務解除を提案していた」と主張。さらに、「密室で何が行われたかは調査対象ではない」との委員会側の説明を受けたため、守秘義務にとらわれず6時間にわたるヒアリングに応じたにもかかわらず、その内容が報告書にほとんど反映されていないと抗議している。
弁護団は、「性暴力」という表現そのものにも異議を唱えており、WHO(世界保健機構)の定義と日本語が持つ暴力的な響きの乖離について問題視。中居氏からの聞き取りの結果、「暴力的または強制的な性的行為は確認できなかった」と明確に否定している。
この反論を受けて、中居氏側は、5月26日までにヒアリング記録とすべての証拠開示を求める請求を行った。これにより、問題は新たな局面に突入することになったのだ。
司法関係者は、「報告書の記載に事実誤認があるなら、第三者委員会は守秘義務解除の経緯について明確に説明すべきです。中居氏の弁護団には、法曹界でも名の知れた弁護士がそろっており、無視できない存在です」と指摘する。
報道関係者の間では、「もし性暴力の認定が覆れば、中居氏の復帰は十分にあり得る」との声もあるが、一方でトラブル相手の実名が拡散されるリスクが高まることを懸念する意見も根強い。
筆者もこの点を強く危惧している。被害女性がフジテレビの元アナウンサーであることは報告書でも明示されており、メディア関係者の間ではすでに実名が周知の事実となっている。ただし、二次被害の可能性を考慮し、多くのメディアが匿名を維持している。ただ、ネット上では特定を試みる書き込みが後を絶たない。誰かが軽率に実名を拡散する可能性も否定できない状況だ。
さらに、「中居氏が『すべてを明らかにする』と周囲に語っている」という情報も一部で報じられ、フジテレビ幹部が神経を尖らせているとも言われている。
こうした中、フジテレビの第三者委員会は、5月22日に公式の見解を発表。報告書の正当性を改めて主張し、中居氏側が求めた開示についても拒否した。
だが、この回答は中居氏側にとって到底納得できる内容ではないだろう。法的手段の検討を含め、さらなる対抗措置を講じてくる可能性もある。
中居氏への復帰待望論をよそに、問題は依然として収束の兆しを見せておらず、今後も波紋が広がり続けることは避けられそうにない。
(文=本多圭/ジャーナリスト)
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