中日ドラゴンズ、キャンプで悪く目立つ「パス問題」に選手から大ヒンシュク
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中日の井上一樹監督が選手から早くも大ヒンシュクを買っている。
2月1日から始まった春季キャンプ。会場の沖縄・北谷には連日多くのファンが足を運んでいる。
「球団の地元名古屋だけでなく東京や大阪など、全国各地からファンが来ている。ベテランの中田翔、若手で侍ジャパンにも選ばれている高橋宏斗らがお目当てといったところでしょう。中日のキャンプ地はメインの球場のほか、サブグラウンド、ブルペン、徒歩5分の距離にある室内練習場で見学ができます。北谷公園内で完結するのでピクニックがてらやってくる地元民が多いのも特徴的ですね」(地元飲食店主)
だがファンの間でちょっとした騒動になっていることがある。ブルペン付近や三塁ベンチに立ち入ることが可能な「パス」にまつわる話だ。
「キャンプ地には球団スポンサーの関係者などが陣中見舞いを兼ねて、序盤から終盤までひっきりなしにやってきます。球団としては大事なスポンサーゆえ、おもてなしをしなければいけないので、選手に直に触れあえる場所へ入れるパスを発行します。ところが井上監督はこれをかなりの数、発行しているというのです」(球界関係者)
実際にキャンプ見学へ行ったドラゴンズファンに聞いてみると「キャンプでは発行者である“井上”と書かれた青いパスをぶら下げた人ばかり見かけました。前は選手の名前が多かったのですが、今年はほぼ見なかったですね」と口にする。やはり“乱発”している可能性は高い。
事情を知る関係者が続ける。
「球団は選手に対してパスはごく限られた身内にしか出せませんと説明しているようです。一方で井上監督はというと、お構いなしに出しまくっているのだからそれはそれは目立って仕方がない。現場トップの要求ですから忖度して誰も断れないのでしょう」
かつてのプロ野球キャンプといえばどの球団もタニマチよろしく、身分が怪しい人物がキャンプ地でパスをぶら下げて選手にサインや写真をねだる光景がごく普通にあった。
「特に目立ったのは阪神、中日、広島ですかね。いずれもタニマチと呼ばれる支援者が多く、選手が接待代わりにパスを使っていたからです。ただ練習にも支障が出るとして現在は発行基準が厳しくなったと聞いています」
とはいえ、前出のファンによると「明らかに野球とは関係なさそうな人が井上と書かれたパスをぶら下げてキャンプ地を走り回っていた」と証言するのだが……。
中日OBは「今回の件は選手からすれば大ヒンシュクものですよ。一体監督はどう考えているんですかね」と苦笑いする。
シーズンが始まる前から、現場の士気が下がりかねない状況にならなければよいが……。
(取材・文=CYZO sports)