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「サンデー毎日」休刊で新聞社系週刊誌が消滅へ、望月衣塑子記者の対談本に重大な誤り――日本のジャーナリズムはどこへ

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「サンデー毎日」休刊で新聞社系週刊誌が消滅へ、望月衣塑子記者の対談本に重大な誤り――日本のジャーナリズムはどこへの画像1
イメージ画像(写真:Getty Imagesより)

<今週の注目記事>
1「『Matt桑田真澄次男を不同意性交で警察に訴えました』」(「週刊文春」11月5日号)
2「【高校生記者に誤りを指摘され…】望月衣塑子に「間違いだらけの対談本」について直撃した《朝日新聞出版は販売中止を発表》」(「週刊文春」電子版オリジナル11/02)
3「武部新農相 裏金3千万円を衆院選で作っていた」(「週刊文春」11月5日号)
4「麻生太郎副総裁派閥パーティで荒稼ぎ20億円」(「週刊文春」11月5日号)
5「中道29億円血税ドロボー 枝野最側近“ひとり代表”を直撃!」(「週刊文春」11月5日号)
6「旧宮家の当事者たちは メディアの取材対応を」(「サンデー毎日」11月8・15日号)
7「スクープ! 高田馬場ライバー殺人 婚約者の悲痛告白」(「FRIDAY」11月13・20日号)
8「【相次ぐ個人情報流出】超人気配信者がクレカ不正利用で1069万円被害…取り返すこともできない“本当の地獄”」(「Smart FLASH」10.31 20:10)
9「巨人新監督松井秀喜 ミスターからNYへの電話」(「週刊文春」11月5日号)

 ついに日本最古の週刊誌「サンデー毎日」の休刊が発表された。

 スポニチ(10月31日付)はこう報じた。

《毎日新聞出版は30日、公式サイトで総合週刊誌「サンデー毎日」を2027年4月27日発売の5月9日号をもって休刊すると発表した。

 公式サイトに掲載したメッセージは以下の通り。

 毎日新聞出版が発行しております総合週刊誌「サンデー毎日」は2027年4月27日発売の5月9日号をもって休刊します。

「サンデー毎日」は、1922(大正11)年4月の創刊で、日本で最も長い歴史を持つ総合週刊誌です。来年で創刊105年となります。

 この間、新人作家の登竜門となる大衆文芸賞を創設するなど、大衆小説普及の先駆けとなったほか、「東大合格者全氏名」(1976~1999年)をはじめとした「大学ランキング報道」により「受験特集のサンデー」の名を定着させました。

 また、宇野宗佑首相を辞任に追い込んだ女性スキャンダル(89年)、「オウム真理教の狂気」の告発キャンペーン(同)など数々のスクープを放っています。民間から初の皇太子妃となられた美智子さまの人気に沸いた1959年4月の「皇太子ご成婚特集」では週刊誌トップの156万7000部を記録するなど、「週刊誌ブーム」を形作りました。

 雑誌市場が縮小し、原材料費が高騰を続ける中で休刊を決めましたが、リニューアルする「エコノミストオンライン」や「note」などで、コンテンツのウェブ展開を進めます。また、「大学特集」や大学受験に関する別冊、さらに選抜高校野球大会、都市対抗野球大会、全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)の公式ガイドブック、「大相撲中継」は継続していく予定です。》

 これで新聞社系週刊誌は、週刊読売がはるか昔に休刊、週刊朝日が2023年に休刊したから、すべて消えることになる。

 出版社系週刊誌の週刊新潮が創刊されたのが1956年だった。その当時、朝日、毎日は100万部を超え、出版社系週刊誌など成功するはずはないと、鼻で笑われた。

 だが、「新聞ができないことをやる」を掲げ、権力者たちのスキャンダルや新聞批判を柱に、瞬く間に新聞社系に追いつき、追い越した。

 出版社系週刊誌、新潮、文春、現代、ポストの黄金時代は1990年代。

 だが、2000年代に入ると出版社系週刊誌も部数が落ち込み、現代とポストは月3回刊になり、新潮も合併号を増やし、週刊誌と呼べるのは文春だけである。

 その文春も紙のほうの部数は20万部を切るといわれている。

 サンデー毎日の実売は2万部程度にまで落ち込んでいたという。

 だいぶ昔になるが、サンデー毎日が低迷している時、“畏友”朝比奈豊毎日新聞社長(当時)に、なぜ、サン毎を休刊しないのかと聞いたことがあった。

 彼は「サン毎は潰さない」といい、「あれは新聞ではできないことができるし、社内の人間(記者)にやらせているから、それほど経費はかからない」とサン毎を擁護した。

 だが、毎日新聞そのものの発行部数が100万部程度といわれている。私が編集長をやっている時の週刊現代よりやや多い程度の部数である。サン毎を残すかどうかより、本体の新聞が消滅するかもしれない。発刊以来、最大の危機を迎えているといっていいだろう。

 これも昔話で恐縮だが、週刊読売が部数減で喘いでいる時、当時の渡辺恒雄社長にこういったことがあった。

「私を講談社から引き抜いて週読の編集長にしませんか? あっという間に部数を30万部は増やしますよ」

 “ナベツネ”さんは不愉快そうに私から離れていったが、その後も、読売のエライさんから、週刊誌の立て直しの「アドバイス」を求められた。そこで、私はこう提案した。

「週読を読売新聞の付録として、毎週日曜日に配ったらどうか。そうすれば1000万部の世界一の週刊誌が出来上がるじゃないですか」

 その人間は驚いていたが、社に持ち帰ったそうだ。だが、否決されたと聞いた。

 現在の毎日新聞の部数が100万部なら、今のような体裁ではない、30~40ページほどの「サンデー毎日」を、サービスとして毎週日曜日の朝刊に挟み込んだらどうか。そのほうが、ネット版でやるよりも「宣伝効果」はあると思うのだが。

 出版界もマンガを除けば、どこの出版社も火の車である。いつどこが潰れてもおかしくない。

 この国の出版文化を下支えしてきた出版取次大手の日販とトーハンの経営状態が深刻になり、日販の富樫建社長は、

「撤退も検討していかなければならない環境が迫っているという危機感を持っている」

 と話している。

 週刊誌などの雑誌の発売が、大阪や名古屋、福岡でも1日遅れになるといわれている。私は、今ある雑誌は、1日や2日の遅配は、大勢に影響はないと考えている。

 なぜなら、ネットやSNSが発達した現在、もはや週刊誌でさえも「週遅れ」のような感が否めないからだ。

 この国の新聞、出版文化が「マンガだけを残して」消えようとしているのだ。

 新聞メディアの経営者の多くが、二言目には「ニューヨーク・タイムズ」がデジタル化で成功しているではないか、我々もニューヨーク・タイムズを目指すというが、できるはずはない。

 英語と日本語という違いもあるが、決定的なのは、この国の大新聞には「ジャーナリズムとしてのクオリティ」が不足しているからだ。

 ニューヨーク・タイムズの発行人、A・G・サルツバーガーは、朝日新聞(10月31日付)でこういっている。

「私はやはり、購読料を一件ずつ積み上げるビジネスモデルがいいと思います。何百万人もの読者が『信頼でき、正確で、公正で、独立していることを重視するニュースと情報が、社会に供給されている。そのために、多少のお金を払ってもよい』と言っているわけです。このモデルこそ、ジャーナリズムの公共的使命や、社会から信託された存在としての性格と最も合致していると考えています」

 この国で、公正で、独立していることを重視するニュースと情報が、社会に供給されているだろうか?

 新聞は「ジャーナリズムとは何か」という原点に立ち返り、たとえ50万部になっても、「権力監視」というジャーナリズムの原点と、弱者、庶民の側に立つことを宣言することだ。

 私は「社説」という役立たずの“社の顔”を一面に持ってくるべきだと思う。そこで、徹底的に権力側と対峙し、声なき国民の声を代弁する。

 沖縄の豆記者や高校生新聞、東大新聞に負けないクオリティを持った新しい新聞を作るのだ。そこからしか新聞の未来はない。

 今年は現行の日本国憲法が公布されて80年の節目に当たる。戦後、平和憲法のおかげで平和を享受してきた高市早苗なる人間が、これからは平和憲法を捨てて、「戦争のできる国」へと衣替えしようじゃないか。そのためには平和憲法など破棄してしまえと意気込んでいる。

 こんな危険な時代だからこそ、これまで以上に真っ当なジャーナリズムが必要なのだ。高市首相ごときにお追従している根腐れメディアは、朝日であろうと読売、産経であろうと、消えてなくなるのは当然だ。我々が求めているメディアは、今の日本にはない。ジャーナリズムは死にかけている。

 さて、今週は文春の松井秀喜新監督の話題からいこう。

 大リーグのワールドシリーズも日本シリーズも終わり、話題がないことがあるのだろう、スポーツ紙もテレビも「松井、松井」の大売り出しである。

 さすがに松井は、そうしたブームが一過性のものであり、人気の背景には、未だ衰えぬ「長嶋茂雄人気」があることは重々承知しているように見える。

 文春は、アメリカに渡り、ヤンキースの一員になった松井が、極度の不調に喘いでいた時、長嶋から電話があったエピソードを書いている。

《「振ってみろ!」

 受話器の向こうからの声に、松井監督が素振りをする。何度もバットが空を切る音が響き、ある瞬間、長嶋さんの声が響いた。

「ヨシッ、それだ!」

 松井監督は後に「受話器越しに音が聞こえていたかは分からない」と振り返っているが、翌日の試合で本塁打を放ったという。長嶋さんがくれたスイングへの自信が、打たせてくれた一発だった。》

 素振りの音が聞こえたか、聞こえなかったかはどうでもいい。長嶋の「それだ!」という一言が、松井は欲しかったに違いない。

 私は、メディアが松井をプロ野球の救世主のように崇め奉るのは、来春のオープン戦までだと思う。

 今の戦力ではどう考えたってセ・リーグ優勝を狙えるチームではないことは、野球を少しでも知っている人間ならわかることだ。

 松井はバカではない。それだから長年、巨人からオファーがあっても断り続けてきたのだと思う。

 私は、大リーグ入りを希望している横浜高校の織田翔希(18)を、松井が巨人に入れられるかどうかが、この先、松井巨人が優勝争いできるかどうかのカギを握っているように思う。

 長嶋は、2期目の監督就任の時、ドラフトで松井を引き当てた。運も実力のうちである。織田にとって、松井は過去の人である。織田が巨人に入ろうと思わせる「何か」を、松井巨人が提示できるか、どうか。

 長嶋も監督1年目は最下位だったが、翌年、セリーグ優勝を果たした。

 松井監督に長嶋の再来を望んではいない。「メイクドラマ」「クリーンベースボール」などという“長嶋語”をいってほしくもない。

 9連覇した時代のように、「くたばれジャイアンツ」という憎らしくて強いチームにできるかどうか。それには、チームのガンになっている選手たちを“冷徹”に放出できるのか。

 とにかく、松井にはこの国のプロ野球全体の命運がかかっていることは間違いない。

 ところで、連日のようにニュースをにぎわせている、企業へのサイバー攻撃と大規模な“個人情報流出”事件。

 企業側のセキュリティの緩さが露わにもなっている。朝日新聞(11月3日付)は、渋谷区に本社を置く日本の大手インターネット企業で、ドメイン・サーバー・決済・金融・セキュリティなど幅広い事業を展開する東証プライム上場企業、GMOが不正アクセスで大量の個人情報が流出し、熊谷正寿社長が会見で涙を流して謝罪したと報じている。

《GMOインターネットグループは2日、傘下のGMOインターネットが提供するクラウドサービス「お名前.comデスクトップクラウド」への不正アクセスをめぐり、2年前にサービスのシステムに欠陥があると把握していながら、有効な対策をとっていなかったことを明らかにした。東京都内で記者会見を開き、一連の対応を謝罪した。》

 2026年はすでに216件もの情報流出事案が公表され、2025年1年間の2.6倍という異常事態だ。とくに夏以降に急増しており、企業側は「安全対策の強化」をうたうが、その裏で“本当の地獄”を見ているのは、理不尽に情報を抜かれた個人である。

「これまでハッカーがサイトごとに弱点を探すには手間がかかりましたが、高性能な生成AIの登場により『攻撃と防御のパワーバランス』が完全に崩れました」

 そう警鐘を鳴らすのは、都内のIT系企業でセキュリティ対策に携わる男性だ。

「最近は企業の内部ネットワークに深く侵入せずとも、AIがウェブサイトや予約アプリのシステムを網羅的に調べ、直接、弱点を突く手口が急増しています。こうして、短時間で盗み出された個人情報やクレジットカード情報は、即座に売買され、スキミングや不正利用のターゲットにされるのです。個人の自衛だけでは防ぎきれないフェーズに入っています」》

 一連の不正アクセスを仕掛けているのは、北朝鮮ではないかという報道もあるが、今の時点で真偽のほどは不明である。

 盗まれた個人情報は、単純に総計すれば、日本人のほとんどの情報が盗まれたことになる。

 国は、企業の責任を厳しく追及し、盗まれた個人情報を悪用されないよう、または悪用されてしまった人への補償を、早急に考えるべきである。

 個人が対応できるレベルではもはやない。

 Smart FLASHは、被害に遭った人たちのケースを紹介している。

《実際、このAIを悪用した「見えない手」によって、1000万円を超える甚大なクレカ不正被害に遭った人物がいる。TikTokのファンダム大会で日本5位に輝くなど、絶大な人気を誇るライブ配信者「やっちゃんタイの兄貴」だ。

「2024年10月でした。AMEXの担当者から『Amazonで不正取引の可能性がありますが、使われましたか?』と電話がかかってきたんです。身に覚えがないので、その日にすぐカードを止め、さかのぼって調べたら、なんと1年前から不正利用され続けていたことがわかりました。被害総額は約1069万円に上りました」

 彼の場合、まったく利用していなかったAmazonやApple Payを通じて、3万円や10万円といった金額が引き落とされ続けていたという。

「僕にとっては数万円の決済は日常的なので、明細を見てもすぐには怪しいと思わなかったんです。不正利用するほうも、自動検知に引っかからないよう、探りながら金額を調整していたんだと思います。ライブ配信でこの話をしたら『私も毎月500円や1000円をポチポチ抜かれていた』というリスナーがめちゃくちゃいました。人間が手作業でやれる件数じゃない。絶対にAIなどのシステムでやっていますよ。どこで情報が流出したのかもわかりません。ネット決済はたびたび利用しているので、どこかでハッキングされたのだと思います」》

 さらに、カード会社を信じていた彼を待っていたのは、あまりに冷酷な「ルール」だったという。

「カード会社の補償は『受付から60日以内のものしか対象にならない』と宣告されました。つまり、発覚するまでに61日前以降の抜かれていた約1000万円は、いっさい返ってこないんです。しかも事実確認のために『部署が違うのでこちらにかけてくれ』『Amazonに直接問い合わせて履歴を出して再提出しろ』とたらい回しにされました」

 情報流出どころか、被害そのものに気がつけないケースがあるというわけだ。

 体験から彼はこう警鐘を鳴らす。

「カード会社は事務的で、催促すらない。この煩わしさで被害者に『数千円や数万円だし、あきらめよう』と思わせるのが、詐欺グループが成功している理由なんでしょうね。カードのセキュリティが強いなんて、思い込まないほうがいいですよ」

 見知らぬ電話がかかってきたり、不可解なメールが送られてきたりという日々に、怯えながら暮らさなければいけないのか。

 高市首相自らが、SNSばかりで発信し、それで事足れりとしているセキュリティーなど考えていない国だから、AIを駆使した他国の人間に狙われるのだろう。

 国としてどうするのか? 早急に対策を発表せよ!

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/11/04 12:00