『ブラタモリ』がレギュラーで復活、次のアシスタントは誰に? 歴代アナは大出世、“意外な本命”
タモリが街を散歩し、歴史、地形、人々の暮らしなどを探る『ブラタモリ』(NHK)が、25年4月に復活することが明らかになった。同番組は2009年にレギュラー放送がスタートし、NHKを代表する高視聴率番組だったが、24年年3月に終了。しかし、わずか1年での再開となった。
「惜しまれつつ終了した『ブラタモリ』でしたが、24年11月に3夜連続で復活。京都と大阪を結ぶ街道をたどる旅を放送すると、しっかり好視聴率をマークしました。これが直接的な復活の理由となったようですが、『ブラタモリ』の後に始まった『新プロジェクトX』の数字が振るわないのも、復活の理由ではないかと囁かれています。
2000年にスタートした『プロジェクトX』は、昭和のさまざまな偉業を紹介し、社会現象と呼ばれるほど大ヒット。そんな伝説の番組が、約20年ぶりに満を持して復活しましたが、初回こそ世帯視聴率11%台を取ったものの数字は右肩下がりです。しばしば放送が飛び、再放送でお茶を濁すことも多いため、『もうネタ切れか』と揶揄されることも。『ブラタモリ』がどの枠で復活するかは発表されていませんが、週末のテコ入れという側面もあったのは間違いありません」(キー局関係者)
かくして再び街歩きをすることになったタモリ。過去の放送では必ずアシスタントが帯同しており、新シリーズの担当者にも注目が集まっている。『ブラタモリ』の歴代のアシスタントは、今やNHKのエース格の桑子真帆を筆頭に、林田理沙、近江友里恵(2021年退社)など、いずれも大出世を遂げており、人気アナの登竜門になっているのだ。
人気アナを輩出してきた『ブラタモリ』
「過去のアシスタントは入局4年目から5年目で、その法則にあてはめると、候補は2020年か2021年の入局組。2020年入局組を見ると、候補の一番手は11月の特番を担当した佐藤茉那ですが、他にも期待の星がいます。
23年4月に東京に移動した大谷舞風は、大学時代にセント・フォース関西に所属してタレント活動を行っていた経歴の持ち主。現在『NHKニュースおはよう日本』を担当し、出世レースで一歩リードしています。同年、富山から仙台に移った岩崎果歩も芸能活動の経験者。『椎名もも』という芸名で11歳からタレントとして活動し、NHKの番組への出演経験もあります。中川安奈が海外出張した際に『サンデースポーツ』で代打を務めたのは期待の高さの表れでしょう。
2021年入局組では、青森放送局の斎藤希実子も注目です。斎藤は大学時代に俳優養成所に通い、大河ドラマ『いだてん』に水泳選手役で出演。俳優とアナウンサーを天秤にかけ、アナウンサーを選びました。この他もスター候補は目白押しです」(芸能誌記者)
『ブラタモリ』に求められる資質とは
こうした中、女子アナウォッチャー・丸山大次郎氏が、『ブラタモリ』に求められる資質を挙げる。
「さまざまなタイプの女性アナウンサーが『ブラタモリ』を担当してきましたが、彼女たちに求められるのは“自然体”であることです。
番組プロデューサーの尾関憲一氏が著書『時代をつかむ! ブラブラ仕事術』(フォレスト出版)で、初代アナを決めるときに『視聴者の気持ちを代弁して質問できる立場』を求めたと語っています。実際、出演者のタモリさんとアナウンサーには『ロケ地の事前リサーチ禁止』『打ち合わせなし』『台本を貰えない』という“制約”が課せられているそう。つまり、知らないことを発見したり、それに驚いたり、首をひねったりなど、自分自身の〝素〟の感情をてらいなく見せることが重要になるということです。
また、3代目の桑子真帆アナがタモリさんから『アナウンサーであることを忘れろ』とアドバイスされたように、博学で軽妙洒脱なタモリさんと、予定調和ではない女性アナウンサーの〝素〟がマッチすることで、ほかの類似番組にはない独特の個性が生まれているように思えます」
ただ、新シリーズのアシスタントに関しては、これまでの法則は当てはまらないという見方もある。キー局関係者は語る。
「『ブラタモリ』はタモリと専門家が蘊蓄(うんちく)を語り、アシスタントがそれに頷くのが基本スタイル。タモリの教養の豊かさにはいつも驚かされますが、こういった形式がマンスプレイニングではないかという指摘が一部にあります。マンスプレイニングとは、男性が女性に対して上目線で説明すること。根底に“女性は無知である”という偏見があるからだとされています。
SNSでそのような声が上がった際、多くは否定的な反応でしたが、NHKとしては敏感にならざるを得ない。確かに“なぜいつもアシスタントは女性なのか”と問われれば、返答に詰まる部分はあるでしょう。そう考えると、新シリーズはこれまでのパターンを変え、男性がアシスタントを務めるか、もしくはアシスタントを置かない選択肢もあるかもしれません」
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(取材・文=木村之男)