令和ロマン2万人単独、『水ダウ』ダイアンネタ、そして『M-1』の存在感……【週末お笑い雑話】

今週あったお笑い界隈の話題をピックアップ! ライター・新越谷ノリヲと担当編集Sが勝手にしゃべります。お聞き流しのほどを~。
令和ロマン2万人単独
編集S 令和ロマン単独、発表されましたね。Kアリーナ横浜だそうです。
新越谷 キャパいくつですかね。1万5,000くらい?
編集S 2万だって。
新越谷 うへー、ブチ上げましたね。それにしても横浜はアリーナだらけになってきましたね。Kアリーナに横浜アリーナ、ぴあアリーナMM、横浜にはアリーナがたくさんアリーナ。
編集S 何言ってんの。
新越谷 ともあれ、ティザーの動画みたらサンパチが下りてきてたし、漫才やるみたいでよかったです。こないだYouTubeで出ていた「Mツー」の動画で「『M-1』以降、漫才やるの2回目」とか言ってたので、どうなっちゃうのかと思ってた。
編集S 確かアインシュタインの単独にゲストで出たときと、その「Mツー」だけだって言ってましたね。どんな感じになるんですかね、今回の単独。ゲストとか企画とか。
新越谷 なんか雰囲気的にも需要としても、漫才だけになる気がしますね。バチっと2時間、2人だけで漫才だけ。それを2万人の前でやりそう。もちろんオール新ネタで。
編集S やれちゃうんだろうな、という感じはしますよね。
新越谷 というか、それくらいやっぱやってほしいですよね。『M-1』連覇せし者として。
編集S せし者。
新越谷 どうあれ漫才を背負いし者であるわけだし、寄席に立てなくなったわけだから、もうこうなったらくるま自身が新しい漫才師像というものを作っていくしかない。『M-1』連覇した漫才師は、2万人集めてこういうことをやるんだよ、という型を見せるしかないと。
編集S 『M-1』2024の前にくるまの取材させてもらったじゃないですか。
新越谷 はいはい。
編集S あのとき語っていた「卒業後」のビジョンとはだいぶ変わりましたよね。
新越谷 そうですね。あのときは、まず寄席という軸足を置く場が当たり前にあって、そこからどう広げていくかという話をしていた。それが、場がないという状況になって、より自由になったわけだけど、自由って大変ですし。場に置くはずの軸足を漫才そのものに置かないといけない。
編集S 難しい話ですね。
新越谷 難しいしよくわからないけど、くるまは答えを出すんだろうなと思うんですよね。ある程度、テレビじゃないところでやるという思いは『M-1』前からあって、イメージとしては、寄席から放射状に広がっていく予定だったものが、くるまを中心とした円状に広がっていくことになったという、そういう感じ。
編集S 宇宙だ。
新越谷 あと、関係ないけどパーマ大佐ってくるまと同い年なんだそうですね。ウエストランドの井口が「ぶちラジ」で言ってました。
編集S ホントに関係ないですね。
『水ダウ』ダイアンネタ
編集S 『水ダウ』は「芸人なら自分のネタと同じ状況が現実に起きたら完璧にツッコめる説」。今回はダイアンと真空ジェシカ。
新越谷 ダイアンのネタ懐かしかったですね。
編集S このネタ、知ってました?
新越谷 一時期、寝るときずっとダイアンの漫才を流していたので、よく覚えてます。
編集S 寝るときダイアンの漫才を流していた時期? なかなかのヤバさですね。
新越谷 それはいいじゃん別に。
編集S まあいいんですけど、津田が「2~3回しかやってない」って言ってたから、あんまりメジャーなネタじゃないのかと。津田、全然おぼえてなかったし。
新越谷 「ミャンマーのAV男優」で気づくと思ったんですけどね。あのころのネタでしょっちゅう出てきてましたもん「ミャンマーのAV男優」。ペンションにも来たし、BBQにも来た。津田がどっか行くと「ミャンマーのAV男優の方ですよね」というのが入りの定番になってた。
編集S 詳しすぎてキモい。
新越谷 それで「ミャンマーのAV男優」で津田が気づかないってことは、津田自身はあんまり気に入ってなかったんだなと思いました。「ミャンマーのAV男優」。
編集S そりゃ「ミャンマーのAV男優」って呼ばれて喜ぶ人もあんまりいないかと。
新越谷 あと、シンプルに「覚えてるか、覚えてないか」だけになってたのもおもしろかった。ダイアンって、ツッコミのセリフも全部西澤が考えて言わせてたんですよね。それがキャラとして板について、ひとり歩きし始めた。いわゆる、さまぁ~ずのパターン。だから、津田の中で反射でツッコむより正確にセリフを思い出すことが優先されていた。そんなふうに見えました。
編集S あのネタは西澤のチョイスだそうですね。
新越谷 真空と比べて、けっこう実写化しづらいのかもしれないですね。生のミノ本当に食べさせるわけにもいかないし。あと、陣内が「2007年の『M-1』で津田あんな感じだった」って言ってたのがおもしろかった。思わず見返しちゃいましたもん。
そして『M-1』の存在感
編集S どうでした? 07年のダイアン。
新越谷 スカウトのネタだったけど、あんまウケてなかった。津田がネタの中で「俺もう31ですよ」と言ってたので、ちょうど今のくるまとパーマ大佐と同い年だ。
編集S 07といえばサンドの年ですよね。ちょうど『アメトーーク!』でその話が出てた。
新越谷 ハチミツ二郎、元気そうでよかった。伊達ちゃんとタイム関と一緒に二郎会で出てて、04に自分たちが行って、05にタイムが行って、07の敗者復活で伊達ちゃんの背中を押したら、それから帰ってこなくなったと。有田からもザキヤマが03の『M-1』でダメだったら辞めるつもりだったという話が出たり、つくづく今のバラエティって『M-1』の続きな感じがしますよね。
編集S 確かに。
新越谷 『テレビ千鳥』も好きな企画だったけど、トム・ブラウン、真空、モグライダーと、やっぱり『M-1』の人ばっかり出てる。誰もがどこかに「『M-1』でこうだった」を背負ってるというか。
編集S それは新越谷さんの守備範囲がそのへんにしかないってことじゃないんですかね。落語とか見てます? 昨日『徹子の部屋』桂二葉でしたけど。
新越谷 ああ、見てないわ……。
(文=新越谷ノリヲ)