小池栄子の評価爆上げで…業界で期待されるグラビア出身のネクストブレイク女優
昨年はNetflix作品がドラマ界の大きなトレンドになった。とりわけ「もうええでしょう」が流行語大賞のトップ10にも入った『地面師たち』は爆発的な人気となり、豊川悦司や綾野剛ら熱演を見せたキャスト陣の再評価につながった。その中でも、改めて演技力の高さを称賛されたメインキャストの一人が小池栄子だ。
小池は1998年にデビューし、抜群のルックスとド迫力のプロポーションを武器にグラビアアイドルとしてブレイク。かつての「イエローキャブ」黄金期を支えた。
近年はグラビアを事実上引退しているが、その代わりに女優としての需要と評価が高騰。『地面師たち』のようなバイプレーヤーとしてだけでなく、一昨年の日本テレビ系ドラマ『コタツがない家』や昨年のフジテレビ系ドラマ『新宿野戦病院』で主演を務め、サブからメインまでこなせる業界屈指の実力派女優に成長している。
グラビア出身者のロールモデルともいえる存在で、彼女が女優としてブレイクした後は「小池栄子さんのようになりたい」と目標に挙げるグラドルが続出。業界内でも「ポスト小池栄子」の出現が期待されてきたが、なかなかグラビア界から次のブレイク女優が現れないのが実情だ。
小池栄子が「ブレイク女優」になれた理由
豊富な取材経験と業界知識を持つ芸能記者は、小池がグラビア出身から「ブレイク女優」になれた理由についてこう分析する。
「小池はもともと女優志望でしたが、最初に所属した事務所がイエローキャブ系列だったのもあり、なかなかオーディションに受からず、当初は難色を示していたグラビアに挑戦してブレイク。バラエティにも精力的に出演し、売れっ子芸人たちと前のめりで絡むことで話術を磨き、場の空気を読む力を蓄えていったことが女優業にも活かされている。
グラドル時代はプロ意識を持って撮影に臨み、女優としてブレイクした今もバラエティ出演に積極的。ジャンルを問わず、どんな仕事でも全力で取り組むひたむきさと貪欲さ、自分の考えを言語化できる能力が、他のグラビア出身者との大きな差になっている。そうした能力や活動が結果的に、色眼鏡で見られがちな“元グラビアアイドル”というイメージを払拭したのでしょう」
「ポスト小池栄子」の有力候補は
小池が突出した存在であるのは間違いないが、ここ最近はグラビア出身者でキラリと光る演技を披露する逸材が増えてきており、いよいよ「第二の小池栄子」が出現するのではと期待を集めている。具体的には、小池と同じ『地面師たち』でチョイ役ながらインパクトを残した風吹ケイ、朝ドラ出演を果たした元HKT48の田中美久、子役出身の豊田ルナらが注目されているようだ。
それ以外にも逸材はそろっており、前出の記者は期待の「ポスト小池栄子」候補として馬場ふみかと沢口愛華をプッシュする。
「現在放送中の『アリスさんちの囲炉裏端』(BS-TBSほか)で主演を務める馬場ふみかは、2015年から2023年まで『non-no』(集英社)の専属モデルを務めただけあって、どんな服を着ても映える圧倒的なプロポーションと、クールなルックスが印象的。実際は親しみやすいキャラクターで、そのギャップが今回のドラマにも活かされている。まだ主演クラスでの大ヒットはないものの、毎年ドラマや映画で主演を務める実力派なので、代表作になるような作品に恵まれさえすれば、一気に躍進するのではないでしょうか。
沢口愛華は、2023年にホリプロへ移籍してから女優活動を本格化。昨年はTBS系『不適切にもほどがある!』や、連ドラ初主演となった『サバエとヤッたら終わる』(TOKYO MX)などの話題作に出演しました。演技力に関してはまだまだ未知数な部分がありますが、マンガとゲームをこよなく愛し、文学では太宰治を敬愛するなど、感受性豊かなオタク気質で、それを演技にも活かすことができれば、大化けする可能性を秘めている」
あの特撮ヒロイン出身者の名前も
さらに前出の芸能記者は、工藤美桜と筧美和子も注目株として挙げる。
「工藤美桜は小学生のころからモデル活動を始め、中学時代は演劇部に所属。デビュー後は早くから多くのドラマに出演し、『仮面ライダーゴースト』の深海カノン役と『魔進戦隊キラメイジャー』(共にテレビ朝日系)の大治小夜/キラメイピンク役で、仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズのそれぞれでレギュラー出演を果たしました。
特撮作品での活躍が女優として大きなターニングポイントになり、その後もTBSドラマ『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』やNHK朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』、映画『赤羽骨子のボディガード』といった話題作に出演。今年は現在放送中のドラマ『コールミー・バイ・ノーネーム』(MBSほか)で尾碕真花とW主演を務め、恋愛経験がない中、女性に惹かれていく女子大生を繊細に演じている。確かな演技力と豊富なキャリアで、着実に存在感を増しています。
筧美和子は昨年、約5年ぶりに撮り下ろしグラビアに挑戦。約7年半ぶりとなった写真集『ゴーみぃー』(集英社)も発売して話題になりましたが、グラビア活動を休止していた期間に多くのドラマに出演し、さまざまなキャラクターを演じてきた。映画では、ヒット作の続編『孤狼の血 LEVEL2』、Netflix映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』、第36回東京国際映画祭で『アジアの未来』部門出品としてワールド・プレミア上映された『違う惑星の変な恋人』など、大作からミニシアター系の小品まで幅広く出演。主役から端役まで、どんな役柄でも柔軟に演じる器用なタイプで、今後も重宝されるでしょう」
いよいよ「ポスト小池栄子」が出てくるのか、逸材たちの今後に注目したい。