榎原依那、磯山さやか、鹿目凛…、新旧の人気グラドルが「グラデミー賞」で美の饗宴

長年にわたってグラビアシーンを牽引してきた写真週刊誌「FRIDAY」(講談社)が昨年11月に創刊40周年を迎えた。それを記念したアワード「グラデミー賞」の発表と受賞セレモニー会見が2月7日に都内で開催された。
グラデミー賞はデジタルも含めた写真集1000タイトル以上、グラビアアイドル200名以上の中から、累計販売数、サイト閲覧数、推しグラドル投票数など、独自にポイント化して、受賞者を決定。各賞を受賞した5人のグラビアアイドルが登壇して、喜びと感謝の気持ちを伝えた。
最初の発表は「新人賞」。一人目の受賞者は、女優として舞台やドラマを中心に活躍する矢野ななか。大胆にデコルテを露出した純白の衣装を身にまとって登壇した。

矢野「グラビアを始めて1年半ほど経ったんですが、最初はこんなふうになると思っていなくて。というのも、自分の体型や見た目にコンプレックスがあって、それを克服するためにグラビアをやってみたいとマネージャーさんに伝えたのが始まりだったんです。
だから、最初は自分のためにグラビアをやっていたんですが、ファンの皆様が私のグラビアを待っていてくださって、毎回『かわいい』『楽しみにしてる』といったうれしいコメントをいただけて、徐々に人のためにグラビアを続けたいという気持ちになっていきました。
やっと最近、グラビアが自分の居場所になってきたなと感じています。それも皆様のおかげだと思って日々感謝しています。2025年も一層、駆け上っていきますので、目を離さずに見ていただきたいです」

二人目の新人賞は、2023年のグラビアデビュー以来、数多くの雑誌グラビアを飾った白濱美兎(しらはま・みう)。白のワンピース姿で、18歳らしい初々しさを漂わせた。

白濱「この度は素晴らしい賞をいただき、光栄に思っています。私はグラビアを始めてから、撮影のたびに地元・鳥取から東京まで足を運んでいるんですが、初めのほうは右も左も分からず初心者でした。今は皆さんのおかげで成長できました。
これからも紙媒体にこだわって、グラビア界に貢献したいです。人生で初めてトロフィーをもらって重みにドキドキしているんですが、さらなる活躍を期待していただけたらなと思っています」

続いての発表はFRIDAYのサブスクリプションサービス内で実施した推しグラドル投票で1位に輝いた「審査員特別賞」。受賞したのは、今年1月5日にエンディング(解散)を迎えたアイドルグループ「でんぱ組.inc」のメンバーとしても活躍した鹿目凛(かなめ・りん)だ。

鹿目「私は1カ月前まで10年間にわたってアイドル活動を行ったんですが、その10年間でも時代とともに求められるものが変わっていきました。そんな中で試行錯誤を繰り返して、時には上手くいかないときもありました。
だから、こうしてどんどん時代が変わっていく中で、40年間も続けられているのは本当にすごいことで。グラビアアイドルさん、撮影スタッフさん、読者の皆さんなど、たくさんの方が受け継いできたバトンを今、私もこうやって受け継げていることがうれしいです。今回はファン投票1位ということで、皆さんのおかげで私は今この場に立てています。これからも精進して、たくさん活躍していけるように頑張ります」
次に発表されたのは「グローバル賞」。海外出身グラドルとして、グラビア文化を日本国外に向けて世界へと発信、拡散をしたピョ・ウンジが受賞。韓国在住の彼女はモニター上で受賞コメントを届けた。

ピョ「創刊40周年おめでとうございます。特別な年に開催されたグラデミー賞でグローバル賞を受賞できてうれしいです。いつも応援してくださる皆さん、一緒に作品を作り上げてくださるスタッフや関係者の方々に心から感謝しています。
今回の受賞を機にさらにパワーアップして、新しいことにチャレンジしたいと思っています。皆さんがワクワクするようなプロジェクトや活動をたくさんお届けできるよう頑張りますので、ぜひ楽しみにしていてください」
ここでFRIDAY40年の歴史において、長年トップを走り続けながらグラビア界を牽引し、数多くのグラドルたちの憧れの存在として今なお輝き続ける磯山さやかに「レジェンド賞」が贈られた。

磯山「私は2000年にデビューして、グラビア活動を始めて、今年で25年目に突入しました。デビュー当時からFRIDAYさんのグラビアや表紙を飾らせていただき、たくさんお世話になっていまして、長くやっていると素敵なことが待っているんだなと今日改めて実感しました。
時代の流れもあって、グラビア界の捉えられ方も変化していますが、今回のアワードを機に、もっともっとグラビア界が盛り上がればいいなと願っています」

いよいよ最後の発表は、大賞の「MVG(モスト・バリュアブル・グラドル)」。受賞したのは昨年2月のデビューで瞬く間にスターダムへと駆け上がり、グラビア界のニューヒロインとして新しい風を吹き込んだ榎原依那(えのはら・いな)。大胆なスリットの入った青のドレスで颯爽と登場した榎原は、大阪出身らしい明るさで話し始めたが、すぐに感極まって涙を流しつつ、素直な気持ちを伝えた。

榎原「去年2月末にデビューしまして、ようやく1年が経ちます。それでMVGってすごいですよね。ファンの皆さん、いつもありがとうございます。この1年は早くて、いろんなことがあったんですけど……(涙)。全然泣く予定じゃなかったんですよ。すいません……。
去年の今頃は、すごく不安で。素敵なグラビアイドルさんがたくさんいる中で、売れるかも分からないし、不安との戦いでした。でも、こうして素敵な賞をいただけたのは、日頃応援してくださっているファンの皆さんのおかげであり、いつも支えてくださっているマネージャーさんや家族、友達のおかげです。あとは編集者さんに私は恵まれているので、そこが一番大きかったなと思います(笑)。
去年2月29日の閏年にデビューだったんですが、有名なプロ野球選手(大谷翔平)の結婚記事がたくさん流れまして、私の記事はどこかなと必死にエゴサしたのを今でも覚えています。今後、長くグラビアを続けられるかは分からないんですが、ファンの皆さんが応援してくださっている限りは続けたいと思っているので、これからも応援よろしくお願いします!」
受賞セレモニーも終わり、フォトセッションを挟んだ後、全員が登壇しての記者会見が行われた。

――それぞれ今回の賞の受賞ポイントを自己分析してください。
矢野「マネージャーさんがたくさん頑張ってくれたのと、現場でメイクさんやカメラマンさんが、『すごく良かったよ』『また撮りたい』とたくさん言ってくれたおかげです。2024年はFRIDAYさんを始め、いろいろな誌面に出させていただいて、人のつながりの大事さを感じました。今後も感謝を忘れずに、つながりを大事に生きていきたいと思います」
白濱「最初はグラビアの現場に行っても、自分がどういうふうに動いたらいいのか、立ち回りもまったく分からなかったんです。でも、編集さんやカメラマンさんから「こうやったらいいよ」「こんな感じにしたらいいよ」と教えていただいたおかげで、こんなに素晴らしい賞をいただけたので、関係者の皆さんにはとても感謝しています」
鹿目「SNSで毎日お知らせをして、ファンの方に投票の協力をお願いしていました。するとファンの方々が、他のアイドルグループのファンの方や、他のグラビアアイドルを応援してくれている方にも、「毎日ぺろりん(※鹿目の愛称)が投票をお知らせしているよ」と拡散してくださったんです。なので今回、この賞をいただけたポイントは、続けることと、ファンの方の存在だと思っています」
榎原「もちろんファンの皆さんのおかげ、周りの方のおかげなんですが、私自身に視点を置くと、グラビアを始めるにあたって2024年上半期は大好きなお酒をやめたことです。浴びるほど飲んでいたお酒をやめましたので、そこが評価されたんじゃないかと思っております。今は毎日飲んでいますが(笑)」
磯山「私の場合はキャリアの長さですが、こうして長くグラビアを続けられたのも、グラビア撮影が楽しいからです。スタッフの皆さんと一つの作品を作ることが大好きで、だからこそ、ここまで続けてこられました。そして何よりファンの皆さんの応援のおかげです」
――次のグラビア写真集では、どのような撮影をしてみたいですか?
矢野「デジタル写真集はいろいろ出させてもらっているんですが、まだ紙で写真集を出したことがなくて。なので、2025年の大きな目標はファースト写真集を出すことです。それに向けて、いろんな方の写真集を見ているんですが、写真集でしか見られないカットがたくさんあって。普段、私はクールな写真の割合が多くて、カメラマンさんに求められる表情も、「あんまり笑わないで」みたいなことが多いので、写真集では幅広い表情や、笑顔も見てほしいなと思っています。あと、私は海外に行ったことがないので、ファースト写真集で海外デビューできたらいいなと」
白濱「いろいろな撮影を経験させていただきましたが、デビュー当時から叶っていないのが雪の中での撮影です。もしかしたらマネージャーさんが寒がりなので、現地に行くのが難しいからなのかもしれませんが、ぜひFRIDAYさんで雪グラビアをさせていただきたいです」
鹿目「サバイバル系グラビアをやってみたいです。というのも、今までアイドルをやってきて、守ってもらえることが多かったので、これからは一人で新しい道に飛び込んでいくということで、無人島でのサバイバルをグラビアにして、野生の勘を目覚めさせたいです」
榎原「私は去年10月23日、チームFRIDAYと共にファースト写真集『Inaism』を出版させていただきました。写真集を出そうというお話が出たのがデビューから僅か2ヵ月後の4月のことだったので、売れるかどうかも不安の中、6月に台湾で撮影をさせていただきました。
最近は事務所の方とセカンド写真集の話もリアルに出ているんですが、早く出し過ぎても急かしているみたいで申し訳ないから、ゆっくり行こうよと話しています(笑)。個人的には、これまで行ったことのない海外にも行きたいですが、うちの地元で撮影できたらいいなと。うちのおばあちゃんが地元でスナックをやっているので、スナックとグラビアを掛け合わせるのもおもろいんちゃうかなと勝手に思っています」
磯山「毎回、写真集を出させていただくたびに、これがラストと思いながらやらせていただいています。写真集を出せること自体が当たり前ではないので、内容がどうなのかは分からないですが、毎回勝負をかけて撮影に臨んでいます」
――では、その写真集のテーマは?
矢野「女優業も同時にやらせていただいているので、役者にしか見せられない作品ということで、テーマは“女優”です」
白濱「普段は海やプールなど、『夏』『フレッシュ』みたいな爽やかな撮影が多いので、先ほどお話しした雪グラビアみたいに、いつもと違う雰囲気を味わうことができる写真集を出したいです」
鹿目「“野生”です!」
榎原「毎回ロケは修学旅行と思っているんですが、テーマで言ったら“初海外&スナック”でいきたいと思います」
磯山「年齢によって表情や体つきも変わってくるので、そこをあえて出すというところで、毎回ありのままの“今の磯山さやかを出す”というテーマでやっています」
記者会見の後半は、後輩たちから磯山に質問するという展開になった。
白濱「たくさんの撮影を経験されていますが、これは難しかった、過酷すぎたという撮影はありますか?」
磯山「私は雪グラビアの経験もあるんですが、スタッフさんやマネージャーさんも寒いので勇気がいるんですよ。なので、とにかく寒いです。それだけは覚えといてください」
矢野「バラエティで磯山さんを拝見することが多いんですが、先日観たのはおすすめの朝ご飯を紹介するコーナーで。がっつり食べられていましたよね?」
磯山「朝9時からラーメンを食べた後に、唐揚げ丼を食べました」
矢野「私も食べるのが心から大好きなんです。グラビアを始めるときも、すごく迷ったのが食べられなくなることで、多少は節制しなきゃいけないなのかなと……。磯山さんはどういうふうに撮影前は準備していますか?」
磯山「申し訳ないんですが、私は何もしてないんですよ。食べたいものは食べます。当然バランスを考えて、今日はいっぱい食べたから、次の日は控えるとか、お酒を飲まないとか、それぐらい。あんまり考え過ぎちゃうと、グラビアも嫌になっちゃうので、そのままでいいんです」
矢野「分かりました。いっぱい食べます!」
鹿目「磯山さんの推しポーズを教えてください」
磯山「皆さんそれぞれ自分のアピールポイントを見せると思うんです。私のファンはお尻と胸の丸みがお好きな方が多いので、(お尻を向けて振り返るポーズをしながら)両方を見せるポーズです」
榎原「お酒好きですか?」
磯山「お酒好きです」
榎原「今度飲みに行きましょう!」
こうして和やかな空気の中、受賞セレモニー会見は終了。2025年がグラビア界にとって明るい年となるであろうことが期待できるひとときとなった。
(取材・文=猪口貴裕 撮影=たむらとも)