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今村聖奈の快挙から愛子天皇論まで――元木昌彦が読む週刊誌の核心

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イメージ画像(写真:Getty Imagesより)

<今週の注目記事>
1「『愛子天皇』をなぜ高市首相は拒絶するのか」(「週刊文春」5月28日号)
2「参政党潜入記者横田増生が見た『東大爆破騒動』の全内幕」(「週刊ポスト」6月5・12日号)「爆破予告で『五月祭中止』参政党『神谷宗幣』を呼んだ東大生の言い分」(「週刊新潮」5月28日号)
3「栃木トクリュウ強盗殺人実行犯兄が激白『弟は顔が変形するほど指示役に殴られた』」(「週刊文春」5月28日号)
4「スマイル高市首相が目を背ける日本経済の“危機”」(「週刊新潮」5月28日号)
5「習近平が試みる米中関係の新定義」(「ニューズウィーク日本版」5月26日号)
6「高市首相国会答弁のウソ 67通の証拠メール」(「週刊文春」5月28日号)
7「経済深層 日韓連合VS.中国の『テクノロジー攻防戦』全内幕」(「週刊現代」6月8日号)
8「独走スクープ! 『辺野古転覆』反基地団体が削除した中国プロパガンダ機関と“琉球独立運動”の影」(「週刊ポスト」6月5・12日号)
9「ホンダは4200億円赤字で内乱状態! 三部敏宏社長(64)下ろしが始まった」(「週刊新潮」5月28日号)
10「ただいま急増中 日本女性と結婚する韓流男子の“ある共通点”」(「週刊新潮」5月28日号)

 快挙である!

 朝日新聞(5月25日付)も1面で「今村聖奈騎手G1制覇 日本女性初」と書いた。

《中央競馬の3歳牝馬(ひんば)クラシックレース第2戦、第87回オークス(1着賞金1億5千万円)が24日、東京競馬場の芝2400メートルコースで行われ、今村聖奈(せいな)騎手(22)が5番人気のジュウリョクピエロに騎乗して、優勝した。日本人女性騎手として初めてGIに勝利した。

 最後の直線では後方から馬群を割るようにして、先頭でゴールした。「本当に夢を見ているみたいです。私はすごく幸せ者だなと思います」》

 何しろクラシック競走に女性騎手が騎乗するのも史上初だった。長い競馬史上で初めて3歳馬のクラシック競走に出るだけでもすごいことなのに、見事、勝ってしまったのだから、私も見ていて感動した。

 それも、日本競馬界最高の騎手であるルメールと、世界的な騎手のレーンを退けての勝利だから、天晴れというしかない。

 伊坂幸太郎の著作に『重力ピエロ』(新潮社)というのがあるが、それと何か関係があるのだろうか?

 これには、「重力(=理不尽な現実や常識)に縛られず、陽気に軽やかに生きる」という意味が込められているようだが、まさしく重圧に押しつぶされず、軽やかに走り、馬群を割って突き抜けた。

 女だてらにといっては失礼だが、終始後方のまま、直線、外を回らずに狭いところを縫うように走らせるのは、勇気以上の何かが要るはずである。

 この快挙に比べれば、初の女性首相など小さい小さい。

 相撲でいえば、尊富士(たけるふじ)が、2024年3月場所で新入幕の地位から14勝1敗の成績で幕内最高優勝を果たした。これは1914年5月場所の両國以来、110年ぶりの快挙だったが、それに匹敵する。

 MLBでは初の二刀流で大谷翔平が活躍し、競馬では女性初のクラシックジョッキーの誕生。スポーツの面白さは、人間の能力を超えた“技”を見られることだ。

 ジュウリョクピエロは日本競馬の最後の悲願である「凱旋門賞」に出るかもしれないという。今村とジュウリョクピエロのコンビなら、とてつもないことをやってくれるかもしれない。

 さて、韓流という言葉は定着した。韓国は映画でも音楽でも、本家の日本を置き去りにして、ずっと先を行くようになった。

 昔、日本がアメリカの自動車技術を学び、アメリカを追い越したように、韓国はマンガでも日本に追いつき追い越す可能性大である。

 新潮は、韓国統計庁によれば、韓国国内で韓国人男性と日本人女性との結婚は、2022年は599組だったのが25年には1483件と急増しているという。

 東京・大久保には日韓専門の結婚相談所もあるそうだ。入会初期費用は18万円で、月会費が1万6500円。

 「デイリエ」というそうだが、そこの洪大義代表がいうには、男性会員は現在200人ほどで、女性会員は20人ほどだという。韓国人男性にとっては狭き門のようだ。

 韓国人と結婚した日本人女性は、「韓国では愛情を率直に示してくれる」(20代)「これまで付き合った男性は、自分のいうことを否定してきたり、喧嘩すれば怒ったままだったが、今の夫は、うざいなと思うくらいメッセージを送って来た」(40代)

 性行為も自分本位ではなく女性の気持ちを優先してくれるなど、相手の気分や状態を気にかけてくれるというのだ。

 金銭面でも韓国人男性のほうが潤沢なようである。

 だが新潮によれば、韓国で韓国女性と結婚するには、男のほうが家を用意しなくてはいけないという。ソウル市内のマンションの平均価格は1億4000万円にもなるそうだ。

 女性のほうは、今よりもステータスが上がる結婚を望んでいる。

 それに女性の社会進出は目覚ましく、こうした女性のお眼鏡にかなう男は限られてくるという。

 それならば、優しいと評判の日本人女性を求める、というのだ。

 だが、韓国人男性たちの間では、長い間韓国で生活している日本女性はやめておけ、韓国ナイズされていて、はっきりものをいうからといわれているそうである。

 しかし、日本でも「大和撫子」など、ほとんどいなくなったと思うのだが。

 お次も新潮から。

 ホンダがEV開発中止の影響で、上場後初となる赤字4239億円を計上した。

《ホンダが14日に発表した2026年3月期決算(国際会計基準)は、最終的なもうけを示す純損益が4239億円の赤字(前年は8358億円の黒字)だった。電気自動車(EV)3車種の開発中止などに伴い、1兆5778億円の損失を計上したことが響いた。赤字は1957年に上場して以来初めて。

 売上高は前年比0.5%増の21兆7966億円、営業損益は4143億円の赤字(前年は1兆2134億円の黒字)だった。

 ホンダは3月、注力している北米でのEV需要の鈍化を受け、EV3車種の開発中止を決めた。これに伴い、工場設備の資産価値を見直したほか、部品などの取引先への補償費用がかさんだ。

 三部敏宏社長は会見で、上場以来初の赤字について「非常に重く受け止めている」と語った。一方、「止血しながら将来の成長に結びつけること、何があっても耐えられる事業構築をしていくことが私の最大の責務だ」と辞任は否定した。(朝日新聞デジタル5月15日 5時00分)》

 EV開発に多額の金を注ぎ込み、1兆7000億円を投じる予定だったカナダのEV工場の建設計画は凍結され、ソニーとEV共同開発を目指した合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」は事実上休止状態になった。

 本来なら、これだけの間違いを犯した経営者は責任をとって辞めるのが筋だろうが、三部社長は辞めないようだ。

 新潮によれば、そこでお決まりのお家騒動が起こっているというのだ。

 90歳になる5代前の元社長・川本信彦や85歳の元副社長・雨宮高一などが、「責任を取るべきではないか」と三部にいったというのである。

 だが、続投は既定路線と、意に介する素振りはみせなかったという。

 また、責任を他へ押し付ける人事や、稼いでいる二輪事業のカネを四輪の赤字補填に使われていると、二輪部門の不満は爆発寸前だともいう。

 だが、自分からいい出したことだが、先の見えないEV車事業を、ここで決断したことを評価する声も多くあるようだ。

 EV大手「テスラ」のトップであるイーロン・マスクも、昨今は、EVよりもAIに関心をシフトしているようだ。

 今のところEV車の近未来は決して明るくない。経営判断としては間違っていなかったのではないか、そう私は思うのだが。

 ところで、沖縄・辺野古沖で修学旅行の女子高校生ら2人が転覆事故死した件は、様々な波紋を呼んでいる。

 事故をめぐり、松本洋平文部科学相が同志社国際高校(京都府)の教育内容が政治的中立性を定めた教育基本法に違反するとの考えを示したという。

 国の方針に反対する奴らの抗議行動など見学させるのは、“非国民”といわんばかりである。

 戦前に近いといわれる今の雰囲気を「きな臭い」と見るか、「挙国一致・総動員体制」こそ理想と見るかの違いだが、このような論調は、週刊誌にも出てきている。

 ポストは、件の「ヘリ基地反対協議会」幹部が、中国のプロパガンダ機関の女性記者を招き入れ、撮影を行わせていたと報じている。

 反対協の事務局長で名護市議の東恩納琢磨が、「北京からジャーナリストが大浦湾に来ました」と、自身のHPや複数のSNSに投稿していたというのだ(現在はすべて削除されている)。

 その中の一人は『環境時報』のエース女性記者だという。同紙は沖縄といわず「琉球」といっているそうだ。英語版でも発信している。

 かの記者たちは、沖縄は日本とは別地域だという中国共産党の認識を共有している。

 東恩納に、かの記者たちを紹介したのは龍谷大学の松島泰勝教授だという。

 松島は琉球独立を主張する沖縄人の民間団体「琉球民族独立総合研究学会」の中心人物だそうだ。

 米軍普天間基地移設問題で、県民の反感が高まった2013年に設立され、解決が見えない基地問題への強い反発が背景にあるといわれる。

 松島は中国メディアにもたびたび登場し、沖縄の日本帰属に疑義を唱えているという。

 先の反対協の内部からもこうした主張が聞こえてくる。

「沖縄の若者の中に、真剣に琉球独立を考える人が増えている。(略)沖縄の自己決定権が必要。そして琉球自治州を作っていく方向が必要だと思う」

 これは、反対協の元共同代表・安次富浩が、過激派団体「革共同再建協議会」の機関紙に語った言葉だという。

 東京新聞の2022年4月24日付には、独立論に一定の共感を示す沖縄県民は約3割に上るという。

 と、ここまで読んできて、こうした動きのどこがいけないのだろうかと考え込んだ。

 琉球独立運動は以前からある。私は、そうした方が沖縄人のためではないかと思っている。

 元々沖縄は中国とは距離も人心も近い。中国に吸収されるのではなく、独立した琉球県として、日本政府のやり方に異を唱える権利を有するというのは、当然、認められていいのではないか。

 あまりにも日本政府と、列島に住む日本人たちは、沖縄に基地を押し付け、その上、沖縄の人たちの窮状に無関心だった。

 沖縄よ独立せよ! その上で、日本政府抜きでアメリカと基地問題について話し合え。

「やまとんちゅ」は「うちなーんちゅ」に謝罪せよ。私はそう思う。

 お次は現代から。

 レアアースや半導体の材料などの「経済産品」が武器になる時代が来たというのは、私でもよくわかる。

 その上、中国は日本や韓国が未だに優位を保つ先端部品や素材技術の最新技術を自国内に取り込み、自国内で完結させるよう目論んでいるという。

 これに対して日本と韓国は、積層セラミックコンデンサー(MLCC)と有機ELディスプレイの発光材料を中国に流出させてはならないという密約を結んだという。

 MLCCはスマートフォンや自動車などあらゆる機器に組み込まれているという。

 この分野では村田製作所が40%のシェア。TDKや京セラ、太陽誘電などの国内4社が強いという。

 中国は日本からの技術移転がままならないと、韓国のサムスンにターゲットを絞った。

 そこにいた技術者を高額なカネで引き抜き、MLCCの製造技術を取り込もうとしてきたという。

 それに危機感を抱いた村田製作所が、このままでは危ないと経産省に泣きついたそうだ。

 そして24年6月頃に日韓の対中極秘会談が行われ、合意したという。

 しかし、中国の技術獲得に詳しい日本総研の福田直之主任研究員は、

「技術流出制限を強化しても、中国には優秀な人材がたくさんおり、いずれ追いつくでしょう。規制を強化しても中国が追いつく速度を一時的に遅くする程度の効果しかありません」

 そのためには少しでも中国より先を走るしかない。だが、それを支援する政府の研究開発支援はお粗末なもの。

 昔、この国は「技術立国」などといっていた時代があった。それがお題目だったことは、今になってみてよくわかる。

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/05/26 11:00