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「サナエノミクス」の危うさ、上皇ご夫妻“終活”に込めた思い、坂口健太郎の極秘婚――元木昌彦が読む週刊誌

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高市早苗(写真:GettyImagesより)

<今週の注目記事>
1「坂口健太郎 3歳上肝っ玉妻」(「週刊文春」9月17日号)
2「【熱愛スクープ】倉科カナ(38)&『三代目』ØMI(39) 食材山盛り!『♡♡ショッピングデート』」(「FRIDAY」9月25日号)
3「岡田紗佳 お揃いのポケモン靴で“大物配信者”と連日デート撮『恋人、ゲットだぜ!』」(「FLASH」9月22日号)
4「上皇ご夫妻の“終活”」(「週刊文春」9月17日号)
5「磯田道史氏ら歴史学者が絶句『NHK大河 豊臣兄弟!』は一線を越えた!」(「週刊文春」9月17日号)
6「サナエノミクスが日本経済を破壊する」(「週刊文春」9月17日号)「スクープ! 財務省、最後の悪あがき! 税調に差し出した『食品税率一部8%に据え置き』内部資料を入手」(「週刊ポスト」9月25・10月2日号)
7「興行収入138億円突破『映画ちいかわ』フジテレビの取り分が“ちいかわ”だった理由」(「週刊新潮」9月17日号)
8「外食チェーンの『中国野菜』メニュー ホルムアルデヒド全調査『実名調査』第2弾」(「週刊新潮」9月17日号)
9「『聖闘士星矢』作者・車田正美氏の独白『私はこうして46億円横領男に騙された』」(「週刊新潮」9月17日号)
10「古代の叙事詩が圧巻のエンタメに」(「ニューズウィーク日本版」9月15日号)

 驚いたことがあった。

 結婚経験がない18~34歳の人のうち、「一生結婚するつもりはない」と考える人が男女ともに2割を超えたことが、国立社会保障・人口問題研究所の調査で分かったと、朝日新聞9月13日付朝刊が報じている。

 2割を超えたのは初めてらしいが、さほど驚くことではないかもしれない。

 しかし、その理由を見てぶったまげた。

《結婚相手の条件についての設問では、「経済力」を重視・考慮する男性が増えており、女性では約7割が「家事・育児の能力や姿勢」を重視すると答えている。》

 男が女性の経済力を重視し、女性のほうは家事や育児ができる能力を条件として挙げているというのである。

 私は古い人間である。私が結婚した1970年代、女性の理想の結婚の条件は、背が高く、ハンサムで、カネを稼ぐ男と結婚して「三食昼寝付き」だった。

 女性に経済力を求めるなんぞ、男の沽券にかかわると肩肘張っていたものだ。

 女、子どもを食わせられなくて、何の己が桜かなであった。

 もちろん、いざ結婚してみると、そうはいかなくて、カミさんを働きに出てもらう人はあったが、友達にも会社の同僚にもひた隠していたものだった。

 今は堂々と夫婦共稼ぎが当たり前の世の中。

 昔から、「一人口は食えぬが、二人口は食える」という。養うべき家族ができると、節約の意識が働き、助け合って工夫して暮らすようになるため、意外と何とかなっていくものだという意だ。

 「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」というではないか。結婚はめんどくさい。赤の他人と同居は気疲れする。時々は殺してやりたいくらい憎むこともある。

 私の両親は生前、よくケンカをしていた。親父はいきなりちゃぶ台をひっくり返すから、私は茶碗におかずを目いっぱいのせて、手に持って食べていた。

 そんな夫婦でも長年連れ添い、私と弟で金婚式を祝ってあげた。

 結婚しないのは、人生の半分を知らずに過ごし、死ぬことだ。そう思っているのだが。

 さて、映画『オデュッセイア』を観てきた。前評判は凄く、少し前の『マイケル』以上の期待をして映画館に向かった。

 映画.comにはこう書いてある。

《西洋文学の原点とされる古代ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」を、「オッペンハイマー」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が映画化した超大作。ノーランが20年越しの念願として、長編映画として史上初となる全編IMAXフィルムカメラでの撮影を敢行し、トロイア戦争後の英雄オデュッセウスによる10年におよぶ帰還の旅を描く。

 トロイア戦争を終えたイタケの王オデュッセウスは、妻と息子が待つ故郷への帰還を目指す。しかし神々の怒りを買った彼の前には、一つ目の巨人や魔女、荒れ狂う海の怪物といった幾多の試練が立ちはだかる。一方、王の不在が続く故郷では、王妃ペネロペに求婚者アンティノオスの影が忍び寄り、まだ見ぬ父を思う息子テレマコスも窮地に追い込まれていた。愛する家族のもとへ帰り着くため、オデュッセウスは過酷な運命に立ち向かっていく。》

 オデュッセウスをマット・デイモン、その妻をアン・ハサウェイが演じている。

 製作費2億5000万ドル。文春の「シネマチャート」でも、識者5人が全て5つ星。

 ニューズウィーク日本版でも、こう書いている。

「過剰な表現に偏りがちなノーランが、今回はスケール感を自在に操る能力を発揮。2800年前のギリシャで生まれた物語を、スリル満点の娯楽大作としてよみがえらせた。剣を使った立ち回りや怪物や、復讐劇で観客をハラハラさせつつ、時にはわずかな言葉のやりとりで涙を誘う」

「ノーランもこの作品に手の内の『全て』を投じた。観客の1人として、喜んで打ち倒されようではないか」

 期待は高まり、始まってすぐ、音響の素晴らしさに引き込まれた。

 3時間を超える超大作。ギリシャにあるゼウスの洞窟といわれる実際の洞窟での撮影。帆船が荒れ狂う海で難破寸前になるまでの凄まじい臨場感。人間や羊を飲み込んでしまう巨大な片目の怪物に襲われる恐怖。

 3時間のうちの2時間近くは、映画ならではの面白さと映像美、音響に酔い痴れた。

 だが、ネタバレになってしまうので詳しくは書かないが、最後の立ち回りはいただけなかった。これならNetflixの『イクサガミ』のほうがよほど面白い。岡田准一に殺陣のやり方を教えてもらえばよかったのにと思わざるを得ない。

 それに、マット・デイモンに『ボーン・アルティメイタム』の頃のような迫力がなく、まるで好々爺のようだ。

 期待が高かっただけに、映画館を出る時は、なんだかモヤモヤしたものが残った。

 映画としてよくできてはいる。3時間を飽きさせない。CGを多用していない映像の迫力は満点。だが……。

 今年のアカデミー賞作品賞受賞作、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ワン・バトル・アフター・アナザー』もそうだったが、今一つ、喝采を叫ぶ気にはなれないのだ。

 かつて、『ウエストサイド物語』や『ゴッドファーザー』を見た時のような、圧倒的な面白さが、最近の作品にはない。

 私が、感動するには年をとり過ぎたということか。

 映画館を出て、日本橋の蕎麦屋で海苔をつまみに焼酎のそば湯割りを飲みながら、考え込んでしまった。

 さて、次は、マンガ家というものはこれほど儲かるものかと知らしめてくれた新潮の記事。

 『リングにかけろ』『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』などの作品で知られる漫画家の車田正美(72)が、会社の資金を横領されたとして、9月2日に損害賠償を求める訴訟を起こしたというのである。

 その額がすごい。被害総額は46億円余りだそうだ。

 それも、盗んだのは、車田が代表を務める3社の取締役だったというのである。経理や渉外を担う立場にあったAだった。

 元々は集英社で車田の担当編集者を務めていたが、所属先の編集部が2011年に解散したのを機に、車田に会社設立を持ち掛け、翌年には取締役に就いたという。

 それにしてもすごい額である。 

 たしかに漫画家は一発当たれば何百万部、何千万部の世界だし、アニメ化、キャラクターグッズの販売などで、収入何百億の世界だというのは知っているつもりだが……。

 車田は、

「私は銀行口座の通帳やカード、印鑑などを全てAに預けていました。それほど信用し切っていたのです。問題が明らかになり始めた当初は、ここまで巨額の金をせしめているとは考えてもいなかった。数百万円程度なら怒鳴りつけた後、笑って許してやろうと思っていたくらいです」

 と、鷹揚に構えていたそうだ。

 きっかけは一昨年、税務申告の額が少ないと、税務調査が入ったことだったという。

 その中でAによる横領が発覚したというのだ。

 車田が弁護士とともにAを呼ぶと、

「すぐに横領を認めました。証拠をもとに幾らやったのか問い詰めると、本人は18億円くらいだと言う。その場でお金を返すよう誓約書にサインさせ、クビを告げたのですが、Aは帰り際に驚くべきことを口にしたのです。“先生、この問題が解決したら、再び私を雇ってくれませんか”と。私が何でも許してくれる人間だと、高をくくっていたのでしょう」(車田)

 何やら、大谷翔平の通訳の水原一平事件を思い起こさせるではないか。

 恩を仇で返された車田だが、「おカネには無頓着」だったという。

 被害総額は46億円余りだが、まだ18億円を回収できただけだそうである。

 新潮が、改めてAについて聞くと、真剣な顔で車田は次のように述べたという。

「人の心が残っているのなら、死ぬ間際に悔いがないよう自分の過ちを振り返ってほしい。私は金儲けのために漫画を描いているわけじゃない。そういう気持ちを少しでも分かってくれないでしょうか」

 マンガ界の儲け方のすごさと、未だに変わらないチェック体制の甘さ。マンガ家は昔から「家内工業的」な仕事のやり方をしてきていたが、その額が天文学的に膨れ上がり、漫画家本人も溢れる金を把握できなかった。

 それをいいことに、Aはハワイに家を買ったり、銀座や六本木で豪遊していたというのだ。

 マンガ家にあらねば人に非ず。小説家やノンフィクションライターなどは、1年費やして書いても、初版せいぜい2000から3000部で、重版はほとんどかからない。

 このままいくと、世の中漫画家だらけになってしまうのではないか。漫画だけ栄えて小説、ノンフィクションみな枯れる。出版界よ、それでいいのか?

 お次も新潮から。

 中国・張家口市の康保県で、発がん性があるホルムアルデヒドを含む溶液に白菜を浸して出荷していたことが明らかになった。

 ホルムアルデヒドの水溶液はホルマリンと呼ばれ、遺体や生物標本の保存に使われているが、発端はインフルエンサーが、農民が畑で収穫した白菜をトラックに積む際、液体に浸す様子を撮影してSNSに告発動画をアップしたことから大騒動に発展したという。

 この問題の第2弾。

 新潮によれば、中国では中国中央電視台が放送する『315晩会』という1年に1回、3月15日に放送する、「世界消費者権利デー」に合わせた特番があるという。

「日本ではほとんど取り上げられませんが、中国では、見せしめの如く抜き打ち検査の様子が報じられ、食品会社を恐れさせています」(ジャーナリストの中島恵)

 これまでも、「偽装肉ソーセージ」や、人体に害を与える物質が過剰に添加された「リン酸塩エビ」などを秘かに製造していた食品会社がやり玉にあがったという。

 このやり方を日本でもやったらどうか。

 うまくもない料理を「まいう~」などと“嘘をついて”視聴者に誤った情報を伝えるグルメ番組など止め、本当に体にいい料理が食べられる「安価で安心できる店」を紹介すべきである。

 そういうチェック機能という点では、中国のほうが日本より進んでいるようだ。

 もっとも、それだけ“違法な業者”が跋扈しているということだろうが。

 前回は、スーパーなどで販売されている白菜の中で、中国産白菜がどれだけあるのかを「徹底調査」したが、今回は、主要外食チェーンのメニューに、どれだけ「ホルムアルデヒド白菜」が混入しているかを徹底調査したという。

 だが結果は、ほとんどのところが、返答を避けたそうだ。

 中には、「リンガーハット」や「鳥貴族」「吉野家」のように回答を寄せたところもあるが、多くは回答なしか、「安全性が担保されたもののみ使用」と返答してきたところが多かったようだ。

 まあ、新潮の徹底取材には首を垂れるが、どの食堂チェーンも材料費切りつめで、安い中国野菜を使わざるを得ないのだろうし、その中に「ホルムアルデヒド白菜」がどれだけあるかをチェックしてはいないのだろう。

 中国野菜が全部危ないということではないはずだ。

 厚労省や農水省がさらにチェック体制を万全にして、国民が食べられる“安心”な中国野菜を輸入してほしい。

 それを末端の料理店にチェックしろというのは、新潮さん、酷というものではないかな?

 ところで、「ちいかわ」という言葉を、最近、よく耳にする。小さくてかわいいという意だろうが、私には、それがどうしたの? というしかないが。

 デイリー新潮(7月28日)で、ちいかわについて取り上げている。

 《「ちいかわ(なんか小さくてかわいいやつ)」はイラストレーターのナガノ氏が生み出したキャラクターで、2020年にX(旧Twitter)で連載が開始されると瞬く間に人気となり、現在、アカウントのフォロワー数は489万人を超える。さらに2022年4月から『めざましテレビ』(フジテレビ)内でショートアニメの放送がスタートすると、ファン層はさらに広がり、YouTubeでの見逃し配信再生回数は5億回を突破している。

 ことし6月には「日本キャラクター大賞2026」で3年連続のグランプリに輝いた。これは『ポケットモンスター』『ONE PIECE』もなし得ていない記録で、名実ともに日本トップの人気キャラクターといえる。2025年にマクドナルドとコラボした際には、あまりの人気に当初の予定よりも前倒しで販売を終了し、その後コラボ景品が高額で大量転売されたことで社会問題となったほどだ。》

 映画『ちいかわ 人魚の島のひみつ』が7月24日に公開されたが、公開2日間で興収15億円・動員106万人と大ヒットは間違いなし。愛らしいキャラクターのちいかわだが、子供だけでなく大人のファンも多いというのである。

 なぜ、大人もちいかわに惹かれるのだろうか?

《主人公であるちいかわやハチワレたちが住む世界は、お菓子などの食料が自生するが、決して夢の国というわけではない。生活のため、欲しいものを得るために、草むしり、レモンへのシール貼りといった労働で報酬を得ている。つまり社会で働く多くの人と同じ存在だ。

 さらに、ちいかわたちの世界には様々なモンスターが存在し、それらを討伐するという危険な仕事も存在する。しかし討伐されるモンスターにも秘密が隠されている。実はモンスターは、この世界の住人が強さを求める気持ちなど自分の欲求に負け、変化した姿なのだ。モンスターに変わる可能性があるのは、ちいかわやハチワレといった主人公たちも同じで、自分や友達がモンスターに変わる悪夢にしばし悩まされる。こうしたファニーな世界にチラつく闇は作品の大きな魅力となっている。》

 今回公開された『映画ちいかわ』は今年の邦画アニメでナンバー1の売り上げになることが確実視されているそうだ。

 元々、2022年にフジテレビが朝の情報番組『めざましテレビ』の中で放送をしたことで、人気キャラクターに育っていったので、さぞフジはいい思いをしているだろうと思うと、そうではないというのだ。

 今回の『映画ちいかわ』の製作委員会にはフジと配給会社の東宝、制作幹事のQTORYの3社。だが、フジは幹事になれなかったので、出資比率も少なく報酬からのバックも少ないそうである。

 昨今では、制作会社やNetflixのような配信会社が力を持ち、テレビ会社の優位性が以前ほどなくなってきているといわれている。

 もはや、つまらないドラマと、馬鹿笑いするだけのバラエティ番組ばかりを量産するテレビという媒体は、賞味期限切れということだろう。

 昔みたいに、1日のうち、日中の3時間、夜中の12時から6時までを「放送なし」にしたらどうだろう。そうすれば、制作費もかからないし、どうせ若者たちはスマホで何かを見るのだろうから。

 さて、沖縄知事選で、現職の玉城デニーが敗れ、政権与党などが推す前那覇市副市長の古謝玄太(42)が、40万票超を獲得して圧勝した。

 沖縄知事選は、何年かごとに保守派とオール沖縄派が入れ替わるから、驚くことではないが、もはや辺野古移転は主たる争点にはならず、経済優先がそのまま票に出たということだろう。

 アメリカも米軍の沖縄基地の重要性に懐疑的なようだし、このままいけば、沖縄は高知県や宮崎県と並んで「最貧県」から抜け出すことはできない。

 そうした現実的な欲求が、自民党ら保守派の担いだ候補へ流れたのであろう。

 だが、やってみれば、中央政府は沖縄のことなど真剣に考えていないことが、すぐに県民たちにもわかるはずだ。

 第二次世界大戦で、沖縄は本土決戦の「捨て石」になって、民間人を含めて20万人もの人が、アメリカ兵だけではなく日本人によっても殺された。

 現政府にも、「沖縄は捨て石」という考えは色濃く残っているように、私は思う。

 沖縄を再び「焦土」にしてはならない。本土からも多くの沖縄支援者がいることを、覚えていてほしいと思う。

 さて、サナエノミクスである。

 高市首相がゴリ押しする「食品の消費税1%」は、党内事情を考えても、通りそうな勢いである。

 2年間で約10兆円の税収減が見込まれるのに、財源も示さない。その上、2年後には、私が必ず8%に戻すという確約までしている。

 この御仁、よほど頭が緩いのか、先のことを考える余裕がないのだろうか。2年後に彼女が首相でいる確率は極めて少ない、ゼロに近いことを、考えたことがないのだろうか。

 文春によれば、アメリカのベッセント財務長官はG20で、片山さつき財務相、植田和男日銀総裁と立て続けに会談し、閉幕後の記者会見では、「もうリフレ政策はやめるべきだ」といっているのだ。

「ベッセント氏は五月の訪日時にも片山氏とホテルニューオータニのなだ万で約二時間夕食を共にしていますが、この時も不満を爆発させていたとされます。米紙ニューヨーク・タイムズによれば、ベッセント氏は夕食の席で、政府の財政出動と日銀の低金利維持が、行き過ぎた円安や米輸出業者への悪影響を招いているなどと批判。片山氏に『なぜ日銀に独立性が与えられていないのか』と問い質し、日銀の利上げを迫ったそうです。この発言を片山氏は否定していますが、米国経済への飛び火を警戒するベッセント氏は今後も日本政府への追及を続けると見られます」(政府関係者)

 しかし、高市首相は、植田総裁に「利上げは止めて」と強く迫っているそうで、

「学者出身の植田氏は、昔から政治家との付き合いは苦手なタイプ。特に高市首相に怯えており、首相と面会すると具合が悪くなるとまで言われています。先の衆院選では自民党が大勝する流れに『本当に高市さんが勝つのかな』などと愚痴をこぼしていました。首相は利上げに慎重な姿勢を崩していませんが、九月十七日~十八日の金融政策決定会合で一・二五%への追加利上げに踏み切るか注目されます」(別の日銀関係者)

 ここでやらなければ、日銀は何のためにあるのか? が問われかねない。

 だが、内閣改造を経て、高市首相はさらにサナエノミクスを加速させていくつもりのようだ。

 防波堤になるはずの財務省も、高市首相の周りから追い払われている。

 だが、最後っ屁というわけではないだろうが、ポストが、8月26日の自民党税調小委員会で、財務省がまとめたとされる「資料」を入手したと報じている。

 注目すべきは、〈税制上の課題に関する主な指摘〉という項目で、消費税率引き下げの課題・影響は農家だけではなく、食品を扱う産業全体で広く生じ得る〉〈システム構築や制度理解などで相当な時間と手間がかかる〉などの記載があるという。

 今ごろ、そんなことをいっても、負け犬の遠吠えだろうが。

 しかし、さらに見ていくと、減税実施後も何とか飲食料品から税率8%をかすめ取ろうと、こんなことを考えているというのだ。

 来年4月以降、飲食料を定期購入している人や、お中元などを前払いで注文している人は、減税の恩恵にあずかれないそうである。

 4月前に、定期購入している人や、お中元を頼んでいると、配達されるのが4月以降でも、消費税は8%のままなんだそうだ。

 少しでも失うものを少なくしようという、せこいやり方ではないか。

 だが、このままいくと、その先にあるのは、サナエノミクス・バブルの崩壊ではないのか。

 われわれも、その日のために、今から備えておかなくてはならないが、現金も預金もなく、年金も少ない年寄りに、できることって何だろう?

 ところで、イヤゴミ(1853年)はペリー来航。イヤムナ(1867年)は大政奉還。イチハヤク(1889年)発布された大日本帝国憲法などなど。

 私は早稲田大学を日本史で受けたが、年号を憶えるだけで精いっぱいで、歴史の流れを覚えたり、特定の時代を深く学ぶということは全くやってこなかった。

 戦国の世の、織田信長、羽柴秀吉、徳川家康の武将たちが「天下取り」のために、知力を尽くし、謀略の限りを尽くす戦乱絵巻は面白いが、映画や昔の大河ドラマでしか知らない。

 現在、NHKの大河ドラマは『豊臣兄弟!』というらしいが、見たことはない。

 文春によれば、そこで、一線を越える歴史の改変があったというのである。

 たかがドラマ。そこまで目くじらを立てることはなかろうと思うのだが。

《由々しき“歴史改変”があったのは、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の八月二十三日放送回。織田信長亡きあとの覇権を巡り、羽柴秀吉と柴田勝家の両陣営が激突した第三十二回「賤ヶ岳の決闘」での演出だ。

「劇中では、秀吉側の要所だった大岩山砦が早々に陥落。中川清秀が秀吉を裏切り、勝家側に寝返る場面が描かれました。その後、清秀は前田利家に殺され、その首が秀吉の足元に転がされます。ですが、大岩山砦を任されていた清秀が寝返ったとする史実はなく、勝家側の佐久間盛政に急襲され、討死したとされています」(テレビ担当記者)

 猛将として知られた清秀の“裏切り者”描写に心を痛めたのが、ゆかりのある大分県竹田市と大阪府茨木市だ。清秀は現在の竹田市を含む岡藩の初代藩主・中川秀成の父親で、現在の茨木市にあった茨木城で城主を務めた武将だった。

 八月二十八日、両市の市長は連名で「史実と懸け離れている」として、NHKに「遺憾の念」を伝える文書を送付する事態に発展したのである。》

 しかし、敬意に欠けた描写はそれだけでないという。

《仲野太賀(33)扮する豊臣秀吉の弟・秀長を主人公とした「豊臣兄弟!」。兄の秀吉を池松壮亮(36)が演じ、戦国時代を生きる農民あがりの兄弟が天下統一を成し遂げるまでの道のりを描く成功譚だ。

 脚本は『半沢直樹』(TBS系)などを手掛けた八津弘幸氏。制作統括は朝ドラの『らんまん』などを担当したNHKの松川博敬氏が務める。

「大河ドラマは歴史上の人物や出来事をモチーフとしたフィクションではありますが、『豊臣兄弟!』はエンタメ色の強い演出が『少年漫画的』、『少年ジャンプ大河』などと評されてきました。一方で、回を追うごとに、突拍子もない一部の脚色が度を越しているのではと、視聴者や歴史通の間で波紋を広げていったのです」(同前)

 たとえば、武田信玄の死から、室町幕府の滅亡、さらに朝倉家と浅井家の滅亡まで、戦国時代の重要な局面を駆け足で描いた第十七回「小谷落城」は、突っ込みどころが満載。

 三方ヶ原の戦いで徳川家康を大敗させた信玄は、家康と同盟を結ぶ信長側が仕込んだ毒入りおにぎりによる暗殺を回避するも、翌日に場面転換後、餅を喉に詰まらせて死んでいたのだ。

 信玄の死因は癌の急変など病死説が有力視されているが、正確な死亡経緯は不明のまま。とはいえ、歴史学者で共立女子大学教授の堀新氏はこう驚く。

「あの場面は山梨県の『信玄餅』のパロディーとも捉えられており、最初見た時は絶句しました。今回の大河ドラマはギャグが多く、大河が史実通りに描かれないことはある程度、想定していますけど、『これはちょっと……』と最初に思ったのが、餅で命を落とす信玄の描写です」》

 NHKの大河ドラマは、歴史の教科書とまではいわないが、学校では教わらないドラマが見られて、面白く、その時代のことが自然に頭に入ってきた。

 信玄餅で“餡殺”などは落語のギャグのようだが、代々伝わってきた地元の英雄を、裏切者に改変されたのでは、地元民が怒るのはもっともだろう。

 これが海音寺潮五郎のような大作家(『天と地と』(1969年)『風と雲と虹と』(1976年)の手になる物語なら、こうした声は怒らなかっただろうが、『半沢直樹』の脚本家ではな……。

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/09/15 11:00