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相続税から退職代行、歌舞伎町の“痩せ薬”まで――週刊誌が暴く日本社会の歪み

 お次はFRIDAYから。

「マンジャロやアフターピルが夜中でも買える」という、新宿歌舞伎町で話題になっている“クスリのサンドイッチマン”に密着したという。

 このサンドイッチマンに声をかけるとクリニックへ案内してくれるというのである。

 FRIDAYによれば、昨年の秋口から、“歌舞伎町周辺にクスリが買えると宣伝するサンドイッチマンが出没するようになった”との情報が編集部に寄せられたというのだ。

 FRIDAYの記者がさっそく現地へ行ってみると、すぐに発見することができたという。サンドイッチマンが身につけた看板に書かれていたのはクリニックの「診療案内」。表側には「アフターピル、低用量ピル、性病検査、バイアグラ、ダイエット(マンジャロ)」と、体の後ろ側には「大人気“マンジャロ”」と大きく宣伝されている。

 マンジャロというのは最近「痩せ薬」として、広くもてはやされている薬だそうだ。飲むと食欲が抑えられ、楽に痩せられるという評判が広まって多くの人が買い求めているという。

 マンジャロは本来、2型糖尿病の治療薬だが、自由診療で誰でも処方してもらうことができるそうだ。

 クリニック側もマンジャロが痩せ薬として使用されていることを承知して販売していて、値段は本数とグラムによって変わるが、安いものでも2.5mgの注射器1本が7700円で販売されているという。高い!

 クリニックでは処方する際に、正しい服薬方法や吐き気や下痢など消化器症状の副作用があることなどについて説明しているようだが、購入者たちがそれらを正しく認識して使用しているかは気になるところだ。

 サンドイッチマンに話を聞くと、このクリニックはオンライン診療がメインで、夜の8時から朝6時まで営業をしているとのこと。外来患者の受け付けもしているが、そこまで患者は多くはなく、薬を買う人がほとんどのようだ。どんな人が買いに来るのかを聞くと「女性がほとんどで外国人も多い」という。

「女性の方の多くが、ピルやマンジャロを求めて話しかけてきます。外国の方はほとんどマンジャロが目当てですね。ただ、僕自身はスキマバイトのサンドイッチマンなので、詳しい話はわかりません」(サンドイッチマン)

 FRIDAY記者は、サンドイッチマンの同意を得て、どのような人が夜の歌舞伎町で薬を買うのか密着取材することにしたという。

「私が推しているお店の男の子がいるんですけど、その人とさっきまでホテルにいて、アフターピルが必要になったんです。すぐに手に入るか不安だったんですが、ちょうどこの看板を見たので声をかけました」

 いかにも歌舞伎町らしい“緊急性”のある理由だ。この街では、彼女のように急に男女の関係になったためにアフターピルが必要になる人は多数いるのだろう。

 3人組の中国人男性客はマンジャロを求めて、サンドイッチマンに声をかけた。転売目的で購入を検討しているという。

「マンジャロが手に入ると聞いて。これは中国で人気の薬で痩せるために使用されます。日本で買って中国で売る予定です」

 中国では美容意識が高まっており、痩せるために薬を利用する者も多いそうだ。ネット上でもマンジャロは転売されており、彼らのような人物が薬を輸出していると思われる。

 夜10時ごろ、マンジャロを求めてサンドイッチマンに声をかける女性がいた。「体型維持のために常用している」という。

「夜職をやっているんですけど、酒を飲むしアフターも行くし、体型の維持が大変。それで友達から紹介されたのがマンジャロなんです。インスタで調べて『簡単に痩せられる』と言われていたので、私も試すことにしたんです。1ヵ月で1~2㎏は痩せられます」

 女性はもう2カ月ほど使っているという。体調はどうかと聞くと、「お腹を下しやすくなりましたが、前からお酒で下していたので特に気になりません」とのこと。副作用の実感はないようだ。

 2型糖尿病の薬として承認されているマンジャロが、巷で痩せ薬として使用されていることについて厚労省に話を聞くと、こう答えたという。

「マンジャロは適正な使い方をしていても嘔吐、下痢、便秘、腹痛などの副作用がある薬です。不適正な使用の場合は、これまで知られていない副作用につながる危険性もあり、健康への被害なども考えられます。適正な使用であれば、安全性や有効性が認められています」(厚労省・医薬局安全対策課)

 サンドイッチマンの宣伝文句だけを信じて、体に悪いかもしれない薬を安易に求める客がいる。

 歌舞伎町は、私が若い頃に遊んでいた“ジュク”と同じように、危険な町にまた変貌しているようだ。

 ところで、トランプ大統領のイラン奇襲攻撃は、いい悪いは別にして、世界中に衝撃を与えたのは間違いない。

 中でも、軍事力を強化し続け、アメリカに並ぶと豪語し、台湾を併合する時期を探っているといわれる中国は、戦略を1から見直さなくてはならなくなったはずだと、ニューズウィーク日本版が報じている。

 これまで台湾有事は、中国の海警船による臨検、海底ケーブルの切断、島全体の停電……という形で進行するといわれていた。

 だが今回のトランプ大統領のイラン攻撃で、この前提が変わったというのである。

 今回、イランを攻撃するのにアメリカは段階的なエスカレーションを選ばず、直ちに敵の中枢に壊滅的な打撃を与えたのだ。

 最初の24時間で、イスラエルと連携して1000を超える目標を攻撃し、指揮系統センター、防空システム、通信網、最高指導者のハメネイを殺した。

 中国が想定しているシナリオは、台湾にミサイルを一斉に発射し、台湾や米軍基地を攻撃して米空母を遠ざけた後、戦闘機やドローンの護衛の下で、侵攻艦隊を台湾海峡に送り込むというものらしい。

「この形の戦争は、想定よりもはるかに早期にアメリカの壊滅的なエスカレーションを招きかねない。中国の慎重さは既に慎重さを捨てた相手に対しては決定的優位につながらない。しかも相手は、同盟国や批判派を気にしていない可能性がある」

 従来の想定では、アメリカは危機の初期段階で戦力を終結させ、護衛を強化し、空母や爆撃機を移動させ、中国側が明確なレッドラインを越えるまで中国本土への攻撃は控えるとされていた。

 だが、イラン戦争が別の可能性を示した。トランプ政権が本格的な戦争に踏み切ると決めた途端、米軍は相手の「脳」「神経系」「四肢」を攻撃したのだ。

 戦略国際問題研究所(CSIS)の推定で、米軍は戦闘の最初の6日間にJASSM空対地ミサイル786発とトマホーク319発を発射した。いずれも数年分の生産量だという。

 しかも、中国製の防空および情報システムは、ベネズエラやイランで期待された性能を発揮していなかった。

 地対空ミサイルやレーダーなどの、中国が売り込んだ長距離防空装備は、アメリカの攻撃に対して機能しなかったのである。

 もし、中国が台湾に侵攻すれば、トランプはすぐにイランの時のような徹底攻撃にかじを切るかもしれないのだ。

 近々、トランプ大統領は習近平国家主席と会って話をする予定である。

 そこでどのような話し合いが行われるのか、わからないが、ひょっとすると、習よ、イランを見たまえ、ああなりたくはないだろうと、トランプ大統領がいい出しかねない。

 習近平国家主席はどう答えるのだろうか?

 さて、外国人排斥を進める高市政権だが、このやり方は「亡国」になると新潮が警鐘を鳴らしている。

 2025年12月末現在の在留外国人の数は約412万人で、過去最高になっているという。

 だが、高市政権は今月の13日、外食産業における新たな外国人労働者の受け入れを「原則停止する」としたのである。

 だが、ファーストフ―ドや外食チェーンは、もはや外国人労働者なくしては成り立たないため、業界団体は再考を求めて官公庁へ陳情すると息巻いているようだ。

 現在、入管の申請窓口には外国人たちの長蛇の列ができていて、審査結果が出るのは1年半かかるケースまであるという。

 東京法務局で申請の予約を取ろうとしたら、「来年1月に来てください」といわれた者もいるというくらい、すし詰め状態だそうだ。

 それは、日本国籍を取りたい帰化申請者に対して、今月1日から法務省が、日本で10年以上(それまでは5年)の在留を求めるようになったからだ。

 永住権の審査でも、従来は3年ビザを保有していれば申請できたのに、来年度から5年に引き上げられ、申請料金も1万円から上限30万円に値上がりする予定だというのである。

 また、些細なことを理由に審査が通らないことも増えてきているようだ。

 行政書士の古田誠司はこんな例を挙げている。

「大阪市内でインド料理屋を営むインド人男性がいたのですが、経営管理ビザの更新が不許可になってしまって今年2月に帰国してしまいました。

 日本語もしゃべれるし、インド人の奥さん、小学生になりたてのお子さんもいた。更新だと28年10月まで期間があるのですが、入管から経営状況を見られて今後も資本金3000万円は用意できないだろうと判断されてしまった。更新されないと30日以内に母国へ帰国しなければいけない。10年間、真面目に働き街にも溶け込んでいたのに、血も涙もない扱いですよ」

 小規模の店はこれから消えていくしかないというのである。

 中国事情に詳しいジャーナリストの高口康太も、

「中小零細やスタートアップ企業で、信頼できる外国人を採用しようとしてもビザが下りないなど、柔軟な雇用ができなくなります。結果として、欧米系の優秀な人材を日本から締め出す事態を招きかねません」

 と批判している。

 国立社会保障・人口問題研究所の是川夕国際関係部部長も、

「現状の入管行政は、増加する外国人への不安から“厳しい対応”を求める政治家や世間の要請に応じて、手続きを変えているだけに過ぎません。厳格化を進めると、業界や各企業の生産性がどのくらい落ちて国民生活に影響するのか。それらが考慮されず未知数のまま政策を進める方が、よほど恐ろしいことになります」

 といっている。

 高市首相も参政党も、日本の将来などどうでもいいのだろう。

 ところで、ようやく高市政権の支持率が少しだが落ちてきた。

「毎日新聞は18、19の両日、全国世論調査を実施した。高市内閣の支持率は、3月28、29日実施の前回調査(58%)から5ポイント減の53%に下落し、内閣発足以来最低となった。下落は2カ月連続。不支持率は前回調査(28%)から5ポイント増の33%だった」(毎日新聞デジタル版4/20 09:23)

 初の女性首相というだけで、首相としての能力や決断力は問われなかったが、やはり、トランプのイラン攻撃で変化した。

あんな人間を持ち上げ、べったりしている高市を見て、彼女の本性がようやく有権者にもわかってきたようだ。

 新潮のモノクログラビアに、自民党大会で旧知と邂逅したのであろう、口が裂けるような大口を開けている高市首相の写真が載っている。

 この人、誰にも、大口を開けるのが得意のようだが、「ハシタナイ」こというまでもない。

 高市はイギリスの世界的ロックバンド「ディープ・パープル」のドラム、イアン・ペイスの前で歓喜の声を上げた。

 中学時代はコピーバンドのキーボードとして、大学時代はドラマーとして「Smoke On The Water」などの楽曲を演奏してきたという。

「最近は夫と喧嘩すると『Burn』をドラムでたたいて呪いをかけるんです」

 といったようだ。

 4月10日昼には、麻生太郎副総裁、鈴木俊一幹事長、萩生田光一幹事長代行の3人を珍しく官邸に招き入れ、ランチを共にしたという。

 政治ジャーナリストの青山和弘がこう解説する。

「首相側の呼びかけで、焼き魚定食を食べながら一時間程度の会合だった。二月に麻生氏を衆院議長に棚上げしようとしたことなどを機に、二人の間には溝が生まれていました。そこを修復したいとの思惑があったと見られます。メディアからも連日コミュニケーション不足を指摘されていますが、党側との連携を立て直そうとしているのでしょう。首相はランチの席で比較的上機嫌だったようです」

 それもそのはず。その直後に「ディープ・パープル」と会えるはずだったからだ。

「もうこれでいつ総理を辞めてもいい」

 そういったそうだが、その言葉を忘れないでほしいものだ。

 トランプから、「オレのおかげで大勝できた」とまでいわれた高市は、イランへの理不尽な攻撃にも一切口を出さず、アメリカの妾ぶりを世界中に自ら喧伝しているようである。

 今回のイラン戦争の仕掛人は、誰が見てもイスラエルのネタニヤフであることは間違いない。

 トランプはネタニヤフのいうがままイランに攻撃を仕掛け、ホルムズ湾を封鎖されて打つ手がなく、時間稼ぎをしているだけである。

 その“悪の権化”であるネタニヤフを今年1月に表敬訪問した自民党議員団がいたそうである。

「議員団の一人が振り返る。

『防衛関連の情報収集を目的に訪問していた小野寺五典元防衛相や、“エッフェル姉さん”こと松川るい参院議員(元防衛政務官)のグループと、超党派の議員外交チームの面々でネタニヤフ氏と面会した。ネタニヤフ氏からは『日本もICCから離脱するべきではないか』という踏み込んだ趣旨の発言もありました』

 外交成果として目立ったのは、イスラエルの軍事兵器輸入に関する動きだ。

『小野寺氏らはイスラエル製の最新軍事兵器も視察している。実際にガザ紛争で使用された小型攻撃用ドローンについては、自衛隊で近く導入される可能性もある。また、松川氏の夫が駐イスラエル大使ということもあり、ネタニヤフ氏との距離も近くなっています』(防衛省関係者)」(文春)

 高市が尊敬する安倍晋三は、トランプと親密な関係を築きながら、イランともパイプを持ち、当時のロウハニ大統領とも複数回面会し、第一次トランプ政権で緊張が高まった時には、仲介役として当時の最高指導者ハメネイ師とも会談している。

 その関係だろう、安倍の子分の萩生田光一は、ハメネイ師が空爆で亡くなった時も、イラン大使館に弔問していたというのである。

「駐日イラン大使のセアダット氏三月二十六日、密かに萩生田氏の部屋を訪ねています。そこで『日本の船舶は(ホルムズ海峡を)通します』と伝えられた。その後、イランの友好国インド船籍だったこともあり、実際に商船三井の船舶がホルムズ海峡を通過。萩生田氏は『総理もアメリカだけでなく、もっとイランに目を向けるべき』と語っています」(自民党関係者)

 高市首相には外交経験が乏しく、「中東には人脈がない」(首相周辺)とされている。2週間の停戦合意が成立した4月8日に、ようやくイランのペゼシュキアン大統領と25分の電話会談を行ったが、内容はしれたものだろう。

 今回のイラン戦争の仲介役はパキスタンだが、その裏には中国の習近平国家主席がいるのではないかといわれているようだ。

 もしそうだとすれば、習の狙いはどこにあるのか?

 中国政治に詳しい北海道大学大学院の城山英巳教授が解説する。

「中国にとって、反米国家のイランは戦略的に欠かせない国です。『一帯一路構想』の要衝でもあり、二十一年には二十五年間で約四十四兆円(当時のレート)を投資する協定を締結しました。米国から経済制裁を受けるイランから見ても、原油輸出の九割が中国向けとされ、言うことを聞かざるを得ません」

 その中国が乗り出したのが、仲介外交だった。

「パキスタンのダール外相は三月三十一日、北京を訪れ、王毅外相と会談をしています。二人はその四日前にも電話会談をしていた。中国が裏でパキスタンを操っているようなものです。トランプ氏の異常さが際立つほど、習氏のイメージは上がり、特に新興国の間では中国を頼りにする声が高まっている。かたや、高市氏の存在感は乏しい。世界の紛争解決に貢献する“仲介者”の役割を習氏に奪われた形です」(同前)

 日本のような小国は、平和を堅持し、東に紛争があれば出向いて「戦争をやめなさい」といい、西に戦争が起きれば、「国民のことを考えなさい」という。

 そんな国に日本がなればいいと思うが、今向いているのは、真反対である。

 今のままでは、やはり初の女性首相では無理だったなと、いわれることになるのだけは間違いない。

 今週の最後の記事へ行こう。

 今週最大の話題は、京都府南丹市園部町で起きた小学6年生の安達結希(ゆき)くんが殺された事件である。

 だが、文春、新潮も扱ってはいるが、義父の安達優季(ゆうき)が逮捕される直前が締め切りだったために、隔靴掻痒(かっかそうよう)の内容である。

 しかし、今は週刊誌もWebサイトを持っているから、続報をすぐに打てる。今週はデイリー新潮と文春電子版の情報を加えて、事件の全容に迫る取材を紹介してみたい。

 両誌とも、すでに結希くんの義理の父親に対する疑惑を伝えている。文春によれば、今回の行方不明事件の担当は生活安全部が対応してはいるが、裏では殺人などを扱う捜査一課や鑑識が関与していて、最初から「殺人」の線で動いていたと報じている。

 結希くんが殺されたのではなくさまよっているのだと、カバンや靴を置いて、捜査をかく乱させようとしていたのは、私のような素人でもわかった。

 だが、不思議なのは、捜査関係者が結希くんの義理の父親が“ホンボシ”ではないかと見ていたのなら、彼の行動確認をしていたはずだ。

 多くのメディアも家の前を張っていたと思うのだが、どうやってカバンや靴を山の中に置くことができたのだろうか。

 親族の誰かが関与していたということは考えられないのだろうか?

 ましてや、報じられているように、結希くんがいなくなったと判明した3月23日の午前中には、すでに殺されていたとすれば、遺体をどこに隠していたのだろう。

 その上、最大の疑惑は「動機」である。結婚した女性の連れ子だとしても、なぜ、殺すほど憎むようになってしまったのか?

 いつもは母親が学校に送ることが多かったのに、その日は夫が自動車で送ったというのだが、結希くんの母親は、夫が犯人だとは思わなかったのだろうか?

 次の日からは学校が休みになるので、3人で新婚旅行を兼ねて台湾旅行に行く予定だったというのだが、義父のほうは会社に届けていなかったそうだ。

 3連休が明けた23日、まさに結希くんを殺した日に、会社に電話して、

「家でゴタゴタがありまして、今日は休ませて頂きます」

 といっていたという。

 元々おかしなところがある人間なのか?

 だが文春によれば、

「結希くんの母親と優季容疑者は、京丹波にある電気機械器具を製造する工場で知り合ったそうです。結希くんのお母さんは東京で美容師をしていて、結婚して子どもを産んだ後、離婚して地元の南丹市に戻ってきた。一方の優季容疑者は、京都市内の高校を卒業後、工場に正社員として就職。真面目な仕事ぶりで少しずつ出世し、少し前に品質保証部の品質管理課長に抜擢されたと聞きました」(安達家を知る地元住民)

 容疑者は、パソコンが得意で上司からの評価も悪くなかったという。

「奥さんが元美容師だったからなのか、少し前はクシャクシャのパーマをかけていた。黒縁メガネで一見するとパソコンオタクのような感じ。背が高くないので、いつも厚底の靴を履いていたのを覚えています」(同前)

 しかし、職場の同僚だった結希くんの母親と結婚する際は、ひと悶着があったという。

「もともと優季容疑者は、同じ職場にいた十六歳上の女性と結婚していたんです。たしか今年で十歳くらいになる子どももいたはず。それなのに、シングルマザーの結希くんの母親のことを好きになってしまったんです」(工場関係者)

 工場の休憩時間になると、いつも2人は一緒にいたという。

「休憩室でイチャイチャしているから、『えらい仲良いな』って声をかけたら、『打ち合わせしてるんです~』なんて言って。さすがに会社が二人の関係を問題視して、結希くんのお母さんの方を別の部署に異動させたんです」(同前)

 だが、2人の“禁断の関係”は終わらなかったという。

「気が付いたら優季容疑者は十六歳上の奥さんと離婚し、昨年十二月に結希くんのお母さんと再婚したんです。優季容疑者は結希くんのお母さんと付き合うようになってから会社を休みがちになり、どこか思い悩んだ顔をするようになっていたので、心配していたんですが……」(同前)

 一方で、新潮で上司に当たる男性はこういっている。

「(容疑者は)一言でいうなら頭のいい奴や。受け答えもしっかりしているし、仕事はできる。さまざまな部署との折衝もこなし、上手くまとめる。ケンカの仲裁に入ることもあり、言葉も選んで話すことができる。馬鹿じゃない。本当にちゃんとした奴だ。十八歳で入って、パートのおばちゃんのご機嫌を取りながら、管理しなければいけない。大変だったろうと思う。温厚で暴力的なことなんかする奴じゃない。人から好かれる奴や。身長は百七十くらいかな。全体的に細身だよ」

 なぜ、そんな人間が、子どもを殺めたのだろうか?

「同級生の母親が職場にいますが、彼女によると、結希くんは学校で、“変なおっさん(=安達容疑者)が(家に)来てケンカばかり”“イヤやわ”などと漏らしていたといいます」(新潮)

 “生さぬ仲”というが、妻の連れ子と合わないからといって、首を絞めて殺すほど憎むのはよほどのことがない限り、できないはずだと思うのだが。

 優季容疑者は、逮捕時はすぐに犯行を認めたようだったが、その後は、ほとんど語っていないようである。

 新聞、テレビも優季容疑者の「動機」について報道したところは今のところないようだ。

 行方不明とわかる前に、結希くんは殺されていたようだから、警察の捜査を云々しても仕方ないが、初めから義理の父親が犯人だと疑っていたら、バッグや靴、遺体を、優季容疑者があのように、なぜ置いておくことができたのか?

 母親は、夫の犯行だとまったく気づかなかったのだろうか? 優季容疑者が“殺意”を抱いたのは結希くんのどんな言葉だったのか?

 まだ事件の全容解明には時間がかかるのだろう。
(文中敬称略)
(文=元木昌彦)

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/04/21 11:00