高市首相“中傷動画”疑惑、皇室典範改正問題、東京火葬場高騰――元木昌彦が読む週刊誌
お次は文春から。
令和の今の時代、「美人局」が激増しているというのである。
マッチングアプリの普及で、初対面の女性とラブホへ行き、いきなり男が出てきてカネをむしり取られるケースが増えているのはあちこちで報じられているが、今回のは、「不同意性交罪」が新設されたからだというのである。どういうことか?
ある日の昼休み、見知らぬ番号からの着信に出た大手メーカー勤務の山野隆(仮名・29歳)に、ぶっきらぼうな声の男は早口で、
「〇〇警察署の捜査第一課のものですが、あなたに不同意性交等罪で被害届が出ていましてね」
そう告げたという。
山野は特殊詐欺かと思い、電話を切ろうとした。しかし次の言葉を聞いて躊躇した。
「昨年末、お友達や女性を交えて5人で飲酒しませんでしたか? 〇〇にあるご自宅にも移動されて朝まで一緒だったようですが」
山野には思い当たる記憶があったという。女性に報酬を渡して行う飲み会、いわゆる「ギャラ飲み」をしたことがあったのだ。
山野はその日、女性に指一本触れていなかったので、電話口で自らの潔白を訴えたが、「そういう話は署で聞きますんで、来週出頭してください」と、愛想なくいわれたという。
こんな電話がかかってきたら、サラリーマンなら「会社に知られたらどうしよう」という不安が募るだろう。
23年の刑法改正で不同意性交等罪が新設され、被害者たちは性被害に対し声を上げやすくなった。だが、法改正を悪用した令和型の美人局が急増しているという。
男性たちはいかにして加害者にされてしまったのか。
山野がこう振り返る。
「ことの発端は、銀座のコリドー通りのバーで、二十代半ばの自称派遣社員、K子をナンパしたことでした。その後、彼女はLINEで『友達も呼んで飲み会を開いてあげるから、お小遣いちょうだい』と繰り返しねだってきました。つまり、ギャラ飲みの誘いです。ちょうど後日、大学時代の男友達2人と忘年会をする予定だったので、彼らにも相談のうえ、K子にギャラ飲みをセッティングするよう頼んだんです」
しかし、ギャラ飲み当日にK子の姿はなく、会場となった六本木のカラオケバーに姿を現したのは初対面の女性、B子とC子だったという。
それでも盛り上がり、終電時間を迎えたので約束通り、ギャラの1万円をそれぞれに渡して解散しようとしたが、彼女たちは「もっと飲みたい」といったという。そこで、タクシーで山野の家に移動し、5人で「宅飲み」をすることになったそうだ。
「家に着く頃には男女ともにけっこう酔っていて、男友達のうちの一人とC子がやたらイチャイチャしていたのを覚えています。その後、私は眠ってしまい、昼前に目を覚ますと女性二人の姿はなかった。ベッドに寝ていた男友達二人を起こすと、私が寝ている間に、男友達のうちの一人とC子がセックスをしたことを知りました。その間、もう一人の男友達とB子は外へ出ていたそうです。自分のベッドで性行為をされた嫌悪感と羨ましさで友人をなじったのを覚えていますが、まさかそれが警察沙汰になるなんて思っていませんでした」
任意の出頭要請を受けたのは山野と2人の友人。C子が不同意性交を受けたと訴えていて、山野もそれに加担したとして被害届が出されていたのだった。
相手の弁護士は性犯罪のトラブルを専門としていて、「1人200万~300万円では納得しませんよ」といっているというのだ。
その後、その場に来なかったK子が数カ月前にも、相手と不同意性交トラブルとなった後、示談をしていたことが判明し、山野側の弁護士が「虚偽申告罪で逆告訴」の意思表示をしたことで被害届が取り下げられたという。
昨年末に法務省が公開した犯罪白書によれば、2024年の不同意性交等罪の認知件数は1年間で3936件と、前年比45.2%増だという。
その背景のひとつとして指摘されているのが、23年7月の改正刑法施行だという。それまでの強制性交等罪、準強制性交等罪などが不同意性交等罪、不同意わいせつ罪へ改められたのを機に、処罰対象が明確化されたからだ。
元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士がこう説明する。
「かつての強制性交等罪や準強制性交等罪は、『暴行又は脅迫』を用いたり『心神喪失若しくは抗拒不能の状態』を利用して性行為に及ぶことが成立要件でした。しかし『抗拒不能の状態』という要件は抽象的で、何が犯罪になるのか必ずしも明確ではなかった。そのため被害を受けても『処罰対象ではないかもしれない』と被害申告を諦めたり、捜査機関が立件に消極的になるケースもあるとされてきました。
そこで刑法改正後の不同意性交等罪は、同意なき性行為につながる『経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力』や『予想と異なる事態に直面させることによる恐怖・驚愕』など八つの類型を明記し、被害者にも警察にも、性犯罪を認知しやすくしています。また、改正前の『性交等』は『性交、肛門性交、口腔性交』に限られていましたが、法改正で『膣若しくは肛門に身体の一部や物を挿入する行為』も追加されました」
警察庁が被害者の心身負担の軽減や積極捜査を促す旨の通達を現場の警察官向けに出していることもあり、被害証言のみで容疑者逮捕に踏み切る事例も増えているというのである。つまり法改正により、これまで泣き寝入りせざるを得なかった被害者が、声をあげやすい環境が整ったのだ。
だが、それを“悪用”して、今回のケースのように、カネにしようという連中が増えてきたというのである。
これからは、飲み屋で知り合った女性と意気投合したと勘違いして、ホテルに誘ってことに至ったとしても、後から訴えられるケースがさらに増えるのだろう。
出会いの機会は増えてきたが、ことに至るときには相手に一筆「私は同意してあなたと性交しました」と書いてもらわないと危ないようだ。
いやはや、嫌な世の中だね。
お次も、嫌な世の中だね……の続き。
地獄の沙汰も金次第という古い言葉がある。まさにピッタリなのが、東京の火葬場の値段の高さである。
23区には品川区の桐ヶ谷斎場、私の家の近くにある落合斎場など9か所の斎場があるそうだが、そのうちの6カ所を運営するのが廣済堂ホールディングスの100%子会社で戦前から続く「東京博善」という民間会社だ。
そのトップは、ラオックスグループなど複数の企業を束ねる中国・上海出身の羅怡文会長(63)だという。
彼はこれを150億~200億円で買ったといわれるそうだ。
羅が手に入れたのは2019年だったが、すると、それまで5万9000円だった火葬代が9万円になってしまったのである。
ちなみに23区外の八王子市が運営する斎場は、市民の火葬代は無料だという。
こういう「公共料金(誰でも死ぬのだから)」は国や都が介入して安くすべきではないか。だから、最近は遺骨を樹林や海にまく人が増えているのだ。
その因業な人間がさらに儲けようとして、アメリカの投資ファンドに1500億~1800億円で売却するという話が持ち上がっているというのだ。
買った時の10倍にもなるではないか。
新潮によれば、羅が買った時、東京都はこれを買い取る話を内々でしていたというのだが、その時の金額が1000億円。
羅はこの話を蹴ったそうだ。
「昨年、都は国に対し、民間火葬場の料金変更に行政が関与できるよう法整備を求めましたが、進展はなし」(都政記者)
おかしいではないか。人間誰でも死ぬのだから、火葬場はタダにすべきだ。墓も無料にせよ。私は中国人嫌いではないが、中国人に火葬場を運営させるなど、あってはならないことだ。
子どもたちへの遺言書に、「亡くなった後は火葬場に持っていくな。遺体を都庁の前に置け」と書いておこう。
お次はポストから。
高市首相が“悲願”とまでいい切った消費減税だが、ここへきて0%ではなく1%説が強くなってきているようだ。
何としてでも来年4月の統一地方選前までにはと、やっきになっているようだ。
しかし、これを阻止したい財務省は、これに非協力的だ。
1%というのが浮上した背景にも、ゼロから増税するのは難しいが、1%なら何とかなるという財務省側の目論見からのようだ。
だが、ポストによれば、財務省の悪だくみはこれだけではないというのだ。
減税容認と引き替えに数々の国民への支援を打ち切ろうと準備しているというのである。
しかもその先兵を務めるのが高市首相の肝いりで創設した「日本版DOGE」だというのだから混乱してくる。
これはトランプがイーロン・マスクの主導で「連邦予算を2兆ドル削る」として始めた「政府機関解体」や「政府職員の大量解雇」の物真似だが、日本の場合は、租税の無駄を削って浮いた歳入を経済対策や減税に使うというものだ。
だがポストによると、大企業への税制優遇は削らず、国民負担増につながる内容が盛り沢山なんだというのである。
子ども家庭庁予算の抜本的な見直し。高校無償化支援対象の限定や効果検証。NISAの見直し。住宅ローン減税については所得制限のさらなる厳格化。
相続税や贈与税の租税特別措置も経済成長への寄与ができないものについては、縮小・廃止すべし。
日本版DOGEは予算の無駄を省くのではなく、国民への支援策を打ち切る財務省の増税別動隊になっていると批判している。
高市首相が昨年末に打ち出した総額約21兆円の経済対策の中には、消費税減税で必要になるレジシステムの改修費などに使える3400億円の「デジタル化・AI導入補助金」を盛り込んでいるというのだ。
何がAIだといいたくなる。
かくして、消費税減税でも、国民の暮らしはよくならず、大企業と自民党だけが肥え太るということになりかねないという。
結局、高市政権は財務省が実権を持ち、動かしているということのようである。
ここからは皇室典範改正問題と高市首相問題。
どちらも高市首相が絡んでいるから、よけいややこしい。
まずは、皇室典範改正で焦点になっているのは、女性皇族が結婚しても皇族として残る(本人がどちらにするか決定権がある)案と、旧皇族の男性を養子に迎える案の二つ。
この中に女性天皇、つまり愛子天皇を実現しようというものは含まれていないから、現実的には、愛子天皇誕生の道は閉ざされてしまったと考えるしかない。
では、女性皇族が皇族から離れ、民間人になった人たちは、過去に何人もいたが、どのような暮らしを送っているのだろうか。
そこに注目したのが文春である。文春は様々な女性皇族たちのその後を追っている。
戦後、結婚で皇籍離脱したのは8人。1950年、昭和天皇の第三皇女の和子さんが、旧五摂家の鷹司平通と結婚したのが最初だという。
昭和天皇の第四皇女の池田厚子さん(95)は、52年に、池田牧場を経営する池田隆政と結婚。翌年、池田産業動物園(現・池田動物園)を開園し、隆政が園長となる。夫が亡くなった後は、厚子さんが園長に就任。88年から2017年まで伊勢神宮の祭主も務めた。
昭和天皇の五女・島津貴子さん(87)は、成年後初めての記者会見で、記者に好きなタイプを訊かれ、「私の選んだ人を見て下さって」と答えて一躍有名になった。1960年、銀行勤めの島津久永と結婚した。彼は学習院出身で、上皇のご学友。後にソニーの取締役になった。
貴子さんは東京プリンスホテルの高級輸入雑貨や服飾を扱う「PISA」に就職した。夫妻でフォトエッセイ『ある日幸せに』を出版している。〈特売場で買いものをしてみたい〉〈良妻賢母という言葉の印象からくる奥様になりたくない〉と綴っていた。
私も「PISA」には何度か寄ったことがあった。貴子さんはいつもいたような印象がある。
「清楚な美人」という言葉がぴったりの素敵な女性だったが、話をしたことはない。
三笠宮崇仁親王の長女、近衛甯(やす)子さん(82)は、学習院大学在学中の66年に、日本赤十字社社員(後に社長)の近衛忠煇と結婚する。細川侯爵家出身で、兄は細川護熙元首相だ。70年には長男が生まれている。
「甯子さんは細川さんの奥様・佳代子さんと障がい者の支援活動に尽力してこられました。スペシャルオリンピックスの運営、障がい者の自立や日常をテーマにした映像作品の配給にも携わった。庶民的で、いい意味で元皇族とは思えない」(30年来の友人)
甯子さんの妹・千容(まさ)子さん(74)は、兄の寛仁親王が著書で〈酒豪〉〈いろいろなボーイフレンドを持って〉などと記したほどで、「奔放なプリンセス」と呼ばれたそうだ。
31歳で、後の裏千家十六代家元・千宗室と結婚。夫が5歳年下のため、年齢差を記者に問われ、笑顔で「私は精神年齢が低いほうですから」と切り返したという。
2005年、平成に入って最初に結婚したのが、黒田清子さん。相手は秋篠宮さまの友人で、東京都庁に勤務していた黒田慶樹。
2人は翌年に都内の目白の新築高級マンションを約1億2000万円で購入。登記簿によると、所有権は清子さんが3分の2で、慶樹さんが3分の1。慶樹さんのみ3000万円のローンを組み、15年で完済しているという。
現在、清子さんは伊勢神宮祭主を務めるが、山階鳥類研究所のフェローでもあるそうだ。
高円宮妃久子さんには3人の娘がいるが、次女の典子さん(37)は、14年に千家国麿と結婚した。千家家は代々出雲大社の宮司を務めており、現在、国麿は権宮司。
高円宮家の三女、守谷絢子さん(35)は18年、日本郵船勤務の守谷慧と結婚している。
そして8人目は、令和初の結婚となった小室眞子さん(34)である。これは説明はいらないだろう。
いまの皇室典範では、愛子さまや佳子さまが結婚すれば、皇室経済法で「品位保持」のため、一時金が支給される。
「“内親王”の限度額は1億5250万円です。愛子内親王殿下は限度額、佳子内親王殿下は限度額か一割減になると思われます。その後の手当はありません。警備は皇宮警察ではなく、都道府県警察が担当します。結婚後しばらくはSPが付くこともありますが、状況に応じて徐々に警備は縮小されていくと思われます」(皇室解説者の山下晋司)
しかし、皇族として残ると決めても、離れても、国民から批判される恐れはある。佳子さん、愛子さんはどうするのだろうか。
お次も愛子さんについての話だが、私は、天皇がオランダ、ベルギーへの公式訪問前の記者会見で話した言葉が気になっている。
《10日に衆参両院の正副議長のもとで取りまとめられた皇族数の確保策の議論に触れ、「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と述べた。》(朝日新聞デジタル6月12日 5時00分)
今の皇室典範改正は、国民の理解を得て進められているわけではない。
政治家たちの怠慢と、高市首相の拙速が相まってバタバタと決めようとしているだけである。
国民の「総意」は愛子天皇である。それを無視して行われようとしている皇室典範改正が、単なる数合わせに終始している現状に対する強烈な批判ではないのか。
その言葉の裏には、「愛子は私の娘だ。あんたたちの都合のいいようにはさせない」という強い意志があるのではないか。
もし、この案が通れば、天皇と雅子皇后は、愛子さんを守るために命をかける。そういいたかったのではないかと、私は受け取った。
新潮で宮内庁関係者がこう懸念している。
「愛子さまが“このままでは自分の結婚が大きな議論を引き起こしてしまう”とお悩みになり、お気持ちに反してご結婚をお諦めになることです」
続けて、
「配偶者に限っていえば、さまざまな不都合を承知で愛子さまと一緒になる人が現れても不思議ではありません。ですが、お子さんは生を受けた時から戸籍の異なる家族という環境に置かれて育つことになる。お子さんと国民との関係も、前例がないのでどうなるか分からない。そうした状況にご自身の家族が直面することに対し、愛子さまはどのようにお感じになるのか。ご心中は拝察するに余りあります」
今回の議論の基となった2021年の「有識者会議」で、ヒアリングに応じた笠原英彦慶應義塾大学名誉教授もこう語る。
「一つの家族内に皇族と一般国民が同居する事態になるとすれば、それは極めて不自然です。現状では配偶者の身分が不明瞭であり、そんな状態で婚姻関係を結ぼうとなさることを、愛子さまはお相手の立場慮って“失礼にあたる”とお考えになるはず。
従って、このまま独身で両陛下をお支えし、ご公務を続けられる可能性が強まってきたと思います」
しかし、愛子さんとて生身の人間である。恋もしたいし、良き伴侶にも会いたいと思うのは自然であろう。
もし結婚しないと愛子さんに思わせたとしたら、政治家たち、高市首相はどう責任を取るつもりなのだろう。
バカな政治家たちのバカな皇室典範改正で、一人の女性の人生を灰色に塗りつぶすとしたら、それこそ「万死に値する」。
この問題については「国民投票」をするべきである。
お次は高市首相の「中傷動画作成問題」。
高市は、詭弁を弄して、この問題から逃げ続けたが、ついに、彼女の秘書がこれに関わっていたことを認めざるを得なくなってきた。
だが、「秘書がやったこと」「私は全く知らなかった」ですむ話ではない。
一国の宰相が、相手候補たちへの中傷動画を専門家に依頼して無数に作り、SNSで流していたというのは、あってはならないことである。
リーダーの資質の前に、政治家としての資質に致命的な欠陥があるということである。
これに比べれば、安倍晋三元首相の「森友学園問題」など、吹けば飛ぶような話である。
いま世界は、トランプという人間の大統領としての資質を問っている。相手候補への誹謗中傷など朝飯前で、気に食わない国へ通告なしで戦争を仕掛けることに躊躇しない頭の構造に、アメリカ人ばかりではなく世界中が批判している。
ある意味、高市首相のやったことは、トランプと同じか、それより悪質である。
早く引き下ろさないと手遅れになる。株価が7万円をつけたからといって、それがどうしたのか?
円安は止まらず、物価高騰はもはや“狂乱”といってもいい。
その上、高市首相は、食品などの消費税を下げるために、社会保障費などの削減を求める財務省のいいなりになりそうなのである。
これでは国民の生活は少しも楽になりはしない。
見せかけの「消費税減税」に騙されてはいけない。
ところで、高市陣営の中傷動画報道だが、文春の第6弾で、さらなる新事実を公開している。
高市陣営が作っていたSNSのアカウントは複数あったが、その一つが高市首相の公設第一秘書・木下豪志のやり取りにも残っていたTikTokの「真実の政治」だと、告発者の松井健はいう。
文春で見てみよう。
《会議翌日の九月二十六日、シグナル(秘匿性の高いメッセージアプリ)を通じて、木下秘書は松井氏に、動画の元データなどを送った上で〈これからアップしてアカウントを送付致します〉と送信。まもなく、「真実の政治」のアカウントが共有された。
そこには、小泉進次郎氏を【カンペで炎上!無能で炎上! ボロが出まくって大炎上!!】、林芳正氏を【政界の119さん あなたがぴーぽーぴーぽーなんですけどぉーーw】と揶揄し、両者を【僕ちゃんたちえこひーきしてもらえるから 何でもしちゃっていいんだー!ってかー?】と嘲弄し続ける動画が計3本投稿されていたのだ(「週刊文春」が高市事務所に4月23日に質問状を送った後、アカウントは突如停止した)。》
この中傷動画問題を報じているのは、高市首相が国会の場で「全く信用しない」と述べた週刊誌だけではない。共同通信が6月7日夜、「首相秘書から相談と作成者」と題した記事を配信。松井は同社のインタビューに対しても、首相の秘書とオンライン会議を行ったことを認め、
「『小泉進次郎氏がリードしている。逆転するにはどうすればいいか』と聞かれ、短期戦で人の感情を動かすには、ネガティブな動画が効果的だと提案した」
などと証言しているのだ。
また、木下秘書は政治家秘書なのに、松井に「サナエトークン」に関与していたことで心配になったのだろう。
「公選法には抵触しないですよね?」
と松井の個人LINEにメッセージを送ってきたというのである。
この木下という秘書、これまで何をやって来たのだろう。
こんな人間を側近にしているから、高市首相の答弁がブレにブレてしまうのだ。
高市首相は、こんな状況から早く逃げたかったのだろう。G7サミットに参加するためという口実で、会見も4分で切り上げ、フランスへ旅立ってしまった。
FNNプライムオンラインは6月14日までの2日間、世論調査を行ったと報じている。
《内閣支持率は65%を超えたものの、政権発足以来最低で、いわゆる“中傷動画”問題に関する高市総理大臣の説明に「納得できない」と答えた人が半数を超えました。
調査は、6月13日・14日に電話調査(固定電話・携帯電話)し、全国の18歳以上の有権者1016人に回答頂きました(国勢調査結果をもとに抽出・補正)。
高市内閣を「支持する」と答えた人の割合は、5月(68.0%)より2.7ポイント下がり、65.3%でした。
「支持しない」は5月(26.2%)より1.9ポイント上がり、28.1%でした。
自民党総裁選などでの中傷動画の作成に、秘書をはじめ自身の陣営は関わっていないとする高市総理の説明を、「納得できない」とした人が半数を超え52%でした(「納得できる」40.2%)。》
高市包囲網はジワジワと狭まってきている。自民党内からも批判が噴出している。
《石破茂前首相が「週刊文春」の取材にこう語る。
「自民党総裁たらんとする者はやっちゃいかんことは当然、認識として持ってなきゃいかん。仮に忖度してやったとしても、アンフェアなことをやる人が自分の陣営にいるということ自体、恥ずべきことだわな」
森山裕前幹事長も、SNS工作で選挙の根幹が歪められた可能性に危機感を覚えているという。
「野党幹部に対する誹謗中傷のSNSも相当酷かったみたいですよね。(中傷された野党議員は)立派な人たちです。我々と主張は違うけど、それが政治。主張が違う者が議論を交わすことで、初めて独裁政治にならずに民主的な政治ができる。これが原則でしょう」》
高市政権の終わりが見えてきたようだ。
さらに新潮は、高市首相の夫の孫が中国へ留学したと報じている。これが今週の最後の記事。
これは元々女性セブンが報じたものだ。デイリー新潮(6月10日)から見てみよう。
《記事では〈実は、義理の息子にあたる福井県の山本建県議の子供が、今年から中国の名門大学に留学したそうなのです〉と断片的な情報が書かれていたが、いったいどういうことか。
付言すると、タイトルにある高市氏の“義理の孫”とは、元衆院議員の夫・山本拓氏(73)が、前妻との間にもうけた長男で福井県議を務める山本建氏(42)の一人息子を指す。
さる福井県政関係者が明かすには、
「昨年の秋ごろ、建さんが高校を卒業する息子さんの進路について、第1志望は中国最高峰の高等教育機関への留学だと言っていてね。それを聞いた後援者が“今はタイミングが悪い。絶対に行かせてはダメですよ”などと、建さんに忠告したのですが、能天気な彼は意に介さず、今春に息子さんを中国へ送り出してしまった。今年9月から正規の留学生として現地の名門大学に通う予定で、今はプレスクールで語学の研修を受けているそうです」》
さすがにこれはまずいだろう。いくら義理の母親とはいえ、一国の首相で、その上、中国嫌いときているのだ。母親の面目丸潰れである。
新潮によれば、事情を知る関係者の間では、二つの懸念が生じているという。
「まず一つ目は、現役首相の孫が中国留学をするリスクです。ご存じの通り、昨年11月の台湾有事に関する首相の国会答弁がきっかけとなって、中国の反発は激しさを増しています。その最中に中国の大学の学生になれば、敵に人質を差し出すようなもの。息子さんに不測の事態が起きたらどうするのか。もう一つは、建さん自身が国政への道を諦めていないこと。次の衆院選に出馬すれば、対立陣営から“親中派”のレッテルを貼られる恐れがある」
しかし、地元・福井県では、建のみならず、父である拓も含めた「山本一族」が“親中派”なのは、とっくの昔から知られた話なんだという。
「拓さんの父親が中国通でね。昔から私費で中国の留学生を大勢、鯖江市に受け入れたりしていたんですよ。そういう家庭で拓さんも建さんも育ったから、子どもが中国に留学したいと思うのは自然なことでしょう」(拓の親族)
県政関係者もこう話している。
「建さんの息子は“中国志向”が強く、中国で学びたいと自ら言ったそうです。建さんは“息子の意思を尊重する”として、実父・拓さん、義理の母となる高市さんに相談せず事後報告だった。血がつながっていないとはいえ、現役首相の親族としての配慮がない人なんです」
これを知った時、高市首相が激怒した光景が見えるようである。
最近、国会での論戦が終わるとフラフラする姿が話題になっているが、心労もあるのだろう。
これでは「離婚」になっても不思議ではない。
新潮本誌は山本健に直撃している。その答えは?
「私は子どもが自ら決めた進路を応援しているだけです。私も独立しているので、父(拓氏)などに相談はしていません」
堂々としていていい。彼のほうが政治家に向いているのでは?
どちらにしても、高市首相は「内憂外患」。早く引退して余生をのんびり過ごしたほうがいい。
この国は、あなたがいなくても回っていくから。
(文中一部敬称略)
(文=元木昌彦)
