高市政権を揺さぶる簗農水相の疑惑、愛子さまの将来、広島カープの混迷――元木昌彦が読む週刊誌

<今週の注目記事>
1「簗農相恫喝音声の次は二度の衆院選でシャトルバス200人買収疑惑」(「週刊文春」10月15日号)「恫喝音声で火だるま 簗農水相の噓」(「週刊新潮」10月15日号)
2「沖縄米兵の姉が告白『弟は日本でトラブルを抱えていた』」(「週刊文春」10月15日号)
3「佐賀ベストファーザー山口祥義知事ががばいヤバい!」(「週刊文春」10月15日号)
4「麻生太郎『本当は娘がいい』“世襲計画”を長男に直撃!」(「週刊文春」10月15日号)
5「広島カープ4選手が戦力外通告“ゾンビたばこ”売人が吐き捨てた『こうなったのは自業自得だよ!』」(「FLASH」10月20・27日号)
6「愛子さまのご決意」(「週刊新潮」10月15日号)
7「政権により“捏造”される伝統 誰のための『養子の儀式』か」(「サンデー毎日」10月18・25日号)
8「精神科の夫にバラバラにされた『美人妻』の“不倫情報”と不可解な日常」(「週刊新潮」10月15日号)
9「“超巨大データセンター”『住民訴訟トラブル』現場撮」(「FRIDAY」10月23・30日号)
10「佐々木朗希LA緊急インタビュー 世界一への『中継ぎ転向』」(「週刊文春」10月15日号)
11「これは、アレだな 高橋源一郎」(「サンデー毎日」10月18・25日号)
ドジャースが危うい。ナ・リーグのリーグチャンピオンシップシリーズをミルウォーキー・ブルワーズと戦っているが、この原稿を書いている時点(10月13日)では、2戦して連敗。
それも第1戦は今季半ばにタイガースからトレードで獲得したサイ・ヤング賞2度受賞のタリク・スクバルが投げ、第2戦は山本由伸が3回で交代するという最悪のパターンでの連敗。
ワールドシリーズ3連覇どころか、そこへさえ進めない可能性が出てきた。
チームの元気のなさは、大谷翔平が不振から脱出できないことが影響している。
スイングを見る限り、体の故障から、小さくなり、ボールに当てにいっている。
もし、ドジャースに奇跡が起こるとしたら、大谷の特大ホームランが出て、チームに勢いが戻った時だろうが、期待薄だろう。
大谷翔平にとっても、野球人生最大のピンチである。これまで何度も奇跡を起こしてきた大谷だが、今度ばかりは……。
このまま史上初の二刀流選手・大谷翔平は終わってしまうのだろうか。
最初は作家の高橋源一郎の連載から。
私は、新潮の五木寛之の連載「生き抜くヒント!」とサンデー毎日の高橋源一郎の「これは、アレだな」は毎週楽しく読んでいる。
五木は94歳か。彼から比べれば私などはまだまだひよっ子。読んで元気をもらっている。
高橋は私より少し年下だが、感性が鋭く、毎週、新しい話題や視点が、私の鈍い脳を刺激してくれる。
今週は世界的に有名な文学賞「ゴンクール賞」の話題。この賞を参考にして芥川賞がつくられたそうだ。
その賞の候補になったハイチ出身でカナダ在住のテリソン・オレリアンという人物が書いた小説『それか、死か』が、ゴンクール賞を始め主要文学賞の候補になったそうだ。
その中のフナック小説賞に選ばれたが、その数時間後に匿名のXアカウントから、「AI検出器・パングラムの分析を根拠に、「この小説はほぼ全面的にAIで書かれている」という投稿があった。
「ル・モンド」紙が「95%以上がAI生成の可能性がある」と報道した。
作家は否定したが、作家には過去に作品の盗用があり、複数の研究者やジャーナリストによる分析から、「あらゆる蓋然性からみて非常に大きな部分がAIの産物」と判断され、ゴンクールは第一次候補から除外した。
さらにゴンクールは「AIの助けによって生成された文章を賞として承認しない」という原則を表明したというのである。
だが、高橋によれば、AIが書いたかもしれない小説の論点は、「検出器同士の意見が一致しない」「検出器は、その文章をAIが書いたと判定できるが、なぜそう判断したのかを人間は説明できない」「真実がわからないまま『AIが書いた小説』が出現し、否定される」などなどがある。
AIが書いた小説は、これからも増え続けるであろう。
検出器で、AIが書いたと判定され、問答無用と選考から除外されるのは、小説の未来を考える上で、果たして正しいのか否か。
AIを使って書いたとしても、その小説が読むに値する作品なら、賞を獲らせることに、私は反対しない。
AIは人間がこれまで書き残した膨大な表現物を吸収し、それを咀嚼し、新たな小説を生み出すのだから、その作品は「人間がつくり出したもの」といえるのではないか。
現在、洪水のように垂れ流される、どうでもいい、珍奇を狙っただけの小説群の中で、読むに足る小説がAIによって書かれたものなら、読者は買って読みたくなるはずである。
真に大事なことは、作家によって手書きされた小説でも、AIによる小説でも、“いいものはいい”という判断力や知力が、編集者側にあるのかということではないのか。私はそう考える。
お次はドジャースの新“守護神”に期待されている佐々木朗希のインタビュー。
ワールドシリーズ出場を争ってドジャースは、ブルワーズと熱戦を繰り広げているが、大谷翔平の絶不調もあり、一昨年や昨年のような勢いが感じられない。
そんな中で、あまり心臓が強そうには見えない佐々木が、昨年のポストシーズンのような救援での活躍を見せられるのだろうか。
文春のインタビューもそこが肝である。
――最後に、ドジャースがワールドシリーズ3連覇を目指す中、PSの個人的な目標は何ですか?
「中継ぎの自分が頻繁に投げない展開の方がチームは良い状況かもしれませんが、自分が投げる時はいつどんな場面でも、ちゃんとゼロに抑えることが一番の目標です」
優等生的な受け答えは毎度のことだが、活字から“意気込み”が伝わってはこない。
たしかに、朗希の救援が多くなるということは、ドジャースの「苦戦」を意味する。ブルワーズとの初戦をシーズン途中で獲得したサイ・ヤング賞投手のスクーバルで落としたのは痛い。
後は、神様仏様山本様だが、その山本由伸も打たれてしまった。信頼できるバッターがベッツしかいないのも心配である。
話が変わるが、朗希は、シーズンオフの11月に、彼が住んでいた大船渡市で初めての「学童軟式野球大会」を開催するそうだ。
「ポストシーズンが始まるとそれどころではなくなるので、その前に発表しようと思っています。野球少年たちに夢を持つきっかけを届けたいし、彼らのために本気で動く大人たちがいることも知っていてほしいと思ってずっと温めてきた。
僕自身、小学校三年から四年にあがる春休み直前にあの震災があり、野球道具も全部失いましたが、その後、支援物資として届いたグローブで野球を再開して今がある。こうした取り組みをまず自らやってみて、その輪が岩手だけでなく、日本各地に広がったらいいなと思っています。
メジャーのチャンピオンリングを模した優勝チームのためのリングも自分でデザインを考えて指輪屋さんに特注したり、子供たちにもシャンパンファイトをイメージした炭酸ファイトをやってもらおうと思ってゴーグルを発注したり、なかなか忙しいです(笑)。大事な決戦の直前ですが、このことを考えている時間が一番楽しいし、いい気分転換にもなっています」
――思い返せば、昨年三月、大船渡で大規模な山林火災が起きた際も、見舞金一千万円と寝具セットを五百組、すぐに送られました。成績を残し、功なり名を遂げてから、あるいは引退してからそうした活動に本気で向き合うアスリートも多いと思いますが、佐々木さんは挑戦の途上ですよね。
「いやぁ、なんて言うんですかね。もちろん凄い成績とお金があれば、もっと大きいことができると思います。今はこんな状態で、給料もそんなに高くないけど(苦笑)、でも今、限られた状況の中でも最善を尽くすことはできます。もともと僕は野球のエリート校ではなく県立大船渡高校の普通科の理系クラスにいて、高校野球が終わったら大学に進んで会社員になろうと思っていたタイプなんで。
野球以外のことにも関心があるし、社会に対して色々な行動をして、経験を積みたい思いが強い。実際に自分が動くことによって初めて学べることって沢山ある。今から、こういう積み重ねをしておけば、将来もっと活躍して、もっと大きな契約が取れた時に、経験を生かしてより良い行動ができるかなと。だから、すべてが準備万端、整った時に行動するんじゃなくて、まだ五勝五敗のピッチャーだけど、『ロウキシリーズ』、やってみようと思って」
その志はよし。ゆくゆくは大谷翔平と組んで、ショウヘイ&ロウキの軟式甲子園大会でもやったらどうか。
私もそうだったが、子どもが最初に手にするのは軟式ボールだ。硬式ボールは名門野球チームや高校の硬式野球部へ入らなくては、手にすることさえできなかった。
軟式ボールから広がる野球の世界は、子どもたちに夢を与えられる。ぜひ、広げていってほしい。
さて、AIがなくては夜も日も明けないご時世だが、よくいわれることだが、AIのデータを処理し、保存するデータセンターは膨大な電気と水を消費する。
そんなデータセンターがいきなり自分の町に来たら?
千葉県印西市では、千葉ニュータウン中央駅近くにできる「inzai5(仮称)」を巡り、住民の反発が広がっていると、FRIDAYが報じている。
大型商業施設「イオンモール」に隣接する場所に、地上6階、延べ床面積約3万㎡の巨大施設ができるという。
印西市は地盤が強固で災害リスクが少なく、成田空港にも近いため、市内には30棟以上のデータセンターがつくられ、「データセンター銀座」と呼ばれているそうだ。
では、なぜ、今回のデータセンターが住民から猛反発を受けているのか?
住民は、指定確認検査機関「日本ERI」が行った建築確認は違法だとして、今年の3月に千葉地裁に訴訟を起こしているというのである。
さらに8月、市議会が全会一致で可決した駅周辺への建設自粛決議があったにもかかわらず、容認した市の対応を巡っても住民訴訟を起こしているそうだ。
訴訟原告団の代表の谷川宗和がこう話す。
「DC(データセンター)が社会インフラとして重要な施設であることは理解していますが、排熱や騒音に加え、巨大な重油タンクや蓄電池による火災リスクをともないます。それなのに建築基準法でDCの独自区分がなく、『事務所』相当で通ってしまう。無秩序に建設が進む現状では、住民の生活環境は守れません」
DCが事務所並みというのは驚いた。膨大な電気使用で電気代はどうなるのか? 水資源は?
これに答えるのは、出資する三井物産やトーワ総合システムなどではなく、自治体や国がすべきではないか。
都市計画や建築紛争に精通する日置雅晴弁護士のいうように、この国では土地利用は原則自由で、建物が建築基準法に沿っていれば建築確認が通る仕組みを変えて、
「自治体が都市計画や独自条例で立地規制をかけるなど、手立てを講じていくことが急務です」
AIといえば誰でも喜ぶと考えている「金の亡者」たちによって、「列島汚染」が始まっているのかもしれない。
ところで、殺人事件が起こり、犯人が逮捕されてみると、ごくごく普通の人間だったりすることがある。
今回の妻バラバラ殺人事件も、犯人の夫のほうは裕福な医師一家に生まれ育った精神科医で、穏やかで、面倒見のいい医者だったというのだ……。
兵庫県西宮市の精神科医、下村憲司容疑者(46)が、妻の死体遺棄・損壊の容疑で兵庫県警に逮捕された。
社会部記者によれば、「前宅だった尼崎市の一軒家で昨年8月、妻の真美さん(41)=当時=の遺体の頭部や手足を刃物で切断し、近くの神崎川に捨てたそうです」
下村容疑者は当初、妻と口論して出て行ったと、昨年9月に行方不明届を出していたそうだ。
だが、警察が任意で事情を聴き、供述に基づき川を捜索したところ、遺骨が複数見つかったという。
下村のクリニックに通っていた患者は、「振り返れば、先生は昨年夏から様子がおかしくなっていました」と話している。
精神科医がおかしくなったのでは、患者はどうにもできないだろう。
煩悩の源は、美人妻(41)にあったそうだ。内情に詳しい関係者は、「奥さんが不倫をしていた情報もあります」と語っている。
下村の家には様々な人が出入りし、妻には男友達が多かったそうだ。
精神科医が、自分の妻の不倫を疑い煩悶する。妻を手にかける前に、どこかの精神科医に相談することはできなかったのだろうか。
私は、美人と結婚しなくてよかった。つくづくそう思っている。
