CYZO ONLINE > カルチャーの記事一覧 > 松井秀喜が巨人監督に就任! 武部農水相の疑惑、SNSが子どもに与える深刻な影響  > 2ページ目

松井秀喜が巨人監督に就任! 武部農水相の疑惑、SNSが子どもに与える深刻な影響――元木昌彦が週刊誌を斬る

  • X(Twitter)

 ところで、SNSという魔物が世界中を闊歩している。これを規制しようという動きが、日本を除いて、世界中で広がっている。

 新潮は、SNSが若者に与える影響を研究し、世界的ベストセラー『不安の世代』を著した社会心理学者でニューヨーク大学教授のジョナサン・ハイトに話を聞いている。

 これは参考になる。私は読んでいて何度も頷いた。

 ハイトは、この5年間で「こども時代のあり方」が根底から変わったという

「文明社会では依存性があるもの、性的なもの、暴力的なもの、あるいは身体に害を及ぼすものには、子どもを守るために年齢制限が設けられています。ところが、子どもがSNSを開けば“依存”“性”“暴力”“身体的な害”という4つの害悪のあるものすべてに、一度にさらされます。

誰もがなにかがおかしいと気づいていました。しかし、どうすればいいのか、わからなかった。世界中の人間が問題を認識していたが、『裸の王様』の寓話のように見て見ぬふりをしていたのです」

 ハイトは、このようになってしまった出発点は、2010年から15年までのわずか5年間にあるという。

「初代iPhoneは2007年に登場しましたが、10年代初めの時点ではスマートフォンを持つ10代はまだ少数派でした。ところが15年頃になると、豊かな国々の若者の間でスマホが一気に普及します。少なくともアメリカでは、Instagramが若者の生活の中心になりました」

 この5年間で、こども時代のあり方は根底から変わったというのである。

「我々は現実世界では子どもを過剰に保護する一方、オンラインでは無防備と言っていいほど放置してきました。1980年代以降、自由に外で遊び、危険を少しずつ経験し、自分で問題を解決する“遊び中心の子ども時代”は衰えていった。代わりに“スマートフォン中心の子ども時代”が、2010年代初めに一気に広がりました。

子どもにとって自由な遊びは、単なる気晴らしではありません。子どもは友達との衝突や仲直り、小さな失敗や冒険を通じて、不安を乗り越える力や人間関係の作法を身につけます。我々は子どもからそういう発達の場を奪いつつ、比較、評価、炎上、見知らぬ大人との接触が絶えない世界をそのポケットに入れてしまったのです。

子どもたちは現実世界からオンラインへ移り、一日の多くを画面の中で過ごすようになりました。その直後、欧米の若者の間には、うつ、不安、自傷行為という巨大な波が押し寄せました」

 ハイトは、これは偶然ではないという。

「現在、SNSの過度な利用とうつ、不安、摂食障害との関係を直接示す研究は数多くあります。とりわけ大きいのが、10代の女子への影響です。心理学的な研究の結果や、SNS企業から流出した資料など、様々な証拠が同じ傾向を示しています。
若者のメンタルヘルスの悪化については、2008年の世界金融危機が原因だという説明もあります。しかし、その影響は12年、13年頃にはすでに峠を越えており、その後の急激な悪化を説明できません」

 ハイトは『不安の世代』で、米疾病予防管理センター(CDC)などの統計を引き、アメリカでは2010年から2021年にかけて、10~14歳女子の自殺率が167%上昇したと指摘しているが、男子の上昇率は91%だった。自殺率そのものはなお男子の方が高いものの、女子の増加率が突出しているというのである。

 もちろん、変化はアメリカだけのものではない。イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでも2010年代初めから、若い女性の不安、うつ、自傷行為の増加が確認されたという。

「女子と男子では、傷つき方が違います。女子を惹きつけたのはInstagram、Pinterest、Tumblrのような画像を中心とするSNSでした。そこで彼女たちを待っていたのは自分の容姿や暮らしを、絶えず他人と比較させられる世界です。

 髪、肌、生活、体つきまで、一日中、他人から評価され、コメントされる。成長途上の少女を終日、品評会に放り込むようなものです。

 しかも、画面に流れてくる“平均”は現実の平均ではありません。

 選び抜かれ、加工され、最も美しく見える瞬間だけが並んでいる。そのため、多くの少女が“自分は平均以下だ”と感じてしまう。若い女性にとって、これほど残酷な環境はありません。

 思春期は、脳の可塑性が非常に高い“感受性期”です。おおむね9歳から16歳という、自己像や対人関係の基礎が作られる時期に、毎日何時間も短い動画や他人からの評価を浴び続ける。

 その影響を、大人が一日数時間利用する場合と同じように考えることはできません」

 ハイトは、このままいけば、AIが人間同士の「関係」を乗っ取ろうとしていると警鐘を鳴らす。

 SNSは、子どもの時代をスマートフォンの中に移し、AIは人間関係そのものを、人間の外に移そうとしているという。

 私はこの考えに全面的に賛同する。少なくとも、思春期を終えるまでは、SNSもAIの使用も大人が管理し、四六時中、子どもがその世界に入り込み、外の世界を遮断してしまうことを止めさせなくてはいけない。

 それは親の力ではできない。政治がいい意味で“関与”することが早急に必要である。

 まさに今は、AIに支配される社会を望むのか、否かが問われているのだ。すでに高市首相は、周囲にいうことを聞かず、SNSに頼り、支配されているように見える。

 まず、この記事を、彼女に読ませるべきである。

 さて、簗和生が農水相を更迭され、新しい農水相に起用された武部新だが、典型的な2代目のボンボンで、次々に「疑惑」が報じられている。

 武部は2012年の衆院選で初当選し、現在当選6回。

「小泉純一郎政権で農相や自民党幹事長を務め、『偉大なるイエスマン』と称された武部勤氏の長男です。早大卒業後、日本興業銀行(現・みずほ銀行)を経てシカゴ大学公共政策大学院に留学。帰国後は父の秘書となり、行く先々で自慢の息子と紹介されていました」(武部の知人)

 だが、ある地元記者は「ほとんど地元に帰ってきません」と嘆きの声を漏らし、いまでも語り草になっているというのが、16年の参院選における “逸話”だという。

「小泉進次郎氏が自民党候補の応援で網走にやってきた時のことです。演説会場の近くに帽子岩というアイヌの聖地があったのですが、小泉氏が『あれは何ですか?』と尋ねると、武部氏は答えられなかった。そのやりとりがマイクに拾われ、『地元のシンボルも知らないのか……』と会場がザワつきました」(武部事務所は「事実ではありません」としている)

 地盤も看板も、カネも親からもらって、順風満帆に見えたが、2024年の選挙は裏金問題が起こり、自民党に大逆風が吹き、武部も大苦戦したという。

 そのためか、文春によると、24年の選挙費用を徹底的に精査してみたら、2つの公選法違反疑惑が発覚したというのだ。

 第一の疑惑は、武部が代表を務める「自民党北海道第12選挙区支部」が公示日の10月15日に、選挙区の紋別市にある海運会社Aから30万円の寄付を受けたことだというのである。

「A社はこの時期、国交省北海道開発局内の網走港湾事務所から公共事業を受注。だが公選法は、国政選挙に際して『国と請負などの契約をする当事者は寄付をしてはならない』旨を定めている。つまり、同法違反の疑いがあるのだ」

 そのほかにも、プロカメラマンXが公示日から投票日前日までの12日間、「無償車上運動員」を務めていた。だが、文春は、実際には選挙運動の対価として報酬を支払っていた疑いがあると指摘している。

「武部氏の書類を確認すると、北見信用金庫が発行した『振込依頼書』が提出されている。そこには、X氏への〈選挙運動記録用写真・動画撮影代〉として、十一月十三日付で、八十六万八千七百三十八円の支払いが記載されているのだ」(文春)

 公選法に詳しい日本大学の安野修右准教授は、

「プロカメラマンとしての写真・動画撮影に加え、SNSへのアップなど、ネット対策を率いる立場であれば、主体性や裁量性を持つ選挙運動員だと言えます。そもそも、選挙運動費用収支報告書には〈無償車上運動員〉と記され、選挙運動員であることを陣営が認めています。実態が選挙運動への対価だとすれば、斎藤知事のケースと同様、運動員買収が疑われます」

 新潮では、武部は地元の北見市にあるJAの野外駐車場で、ビールパーティを開き、2000円はチケット代として受け取ってはいたが、ビールの飲み放題の上、ドライヤーなどが当たる抽選会を開いていたことが報じられている。

 就任早々、文春、新潮の「身体検査」で再検査の烙印を押されてしまったようだ。

 細野といい武部といい、ろくな人間が自民党にはいないということだろう。だが、高市首相にとっては、そのほうがいいのだろうが。

 次は第3位にいこう。10月24日に皇室典範が施行されたが、多くの国民の理解を得られていないのは、当然であろう。

 その上、皇室への誹謗中傷を取り締まる法制化の動きが、戦前の「不敬罪」の復活につながりかねないと、サンデー毎日が問題提起している。

 まさか? 私も読んだ時そう思った。だが、高市首相と彼女を操る超保守集団は、本気のようなのだ。

 サンデー毎日で、森暢平成城大教授がこう書いている。

《名誉毀損罪は、被害者からの告訴があって初めて罪を問える「親告罪」である。
しかし、現在、天皇ご夫妻、上皇ご夫妻、皇嗣である秋篠宮の5人については、自身が告訴することは適切でないため、首相が代わって告訴を行うことになっている(その他の皇族、例えば、悠仁さま、佳子さまは本人告訴が必要となる)。
そして、現実には天皇・皇族に関する誹謗中傷を首相が本人に代わって告訴した事例はない。》

しかし、2025年12月に「皇室の尊厳を守る国民運動」という組織が発足している。

 国連女性差別撤廃委員会で女性天皇反対の運動を展開した政治活動家の葛城奈海、皇學館大学特別教授の新田均らが共同代表となり、千葉県議会議員の折本龍則が事務局長を務めるという。

 ここが目指すのは、①ネットやSNSでのデマや誹謗(ひぼう)中傷を見過ごさず、プラットフォームへの通報を国民に呼びかける、②皇室尊厳護持の法制化に向けた研究を行う、③超党派議連の結成を目指すなどの世論醸成を目指すというものらしい。

 放っておけないのは、ここの国会議員への働きかけはかなり成功しているといわれるからだ。

 自民党内の保守派グループ「日本の尊厳と国益を護る会」(代表=青山繁晴衆院議員)は、9月8日、9月29日、10月1日の3回、「皇室保護プロジェクトチーム」の会合を開いたという。

 森教授によれば、「保守派が目指すものは、仮に告訴がなくても、警察などの捜査機関が立件できるような仕組みの法制化、つまりは、皇室に対する名誉毀損の非親告罪化だと言われている」のである。

 運動を展開する保守派が求めるものが、「皇室に対する誹謗中傷を許さない社会」であるならば、皇室への批判そのものが犯罪とされる可能性さえあると、森教授はいう。

《つまり、「皇室に対する誹謗中傷を許さない」ことが保守派の目的ならば、目指すところは、皇室に対する中傷は、公共性、公益性、真実性があろうがなかろうが、基本的に違法とする法体系が必要となるはずだ。

 それは、つまりは戦前の「不敬罪」の復活ということになるだろう。》

 森教授はさらに、「気になるのは、旧宮家養子策の実現という目標とリンクしていることだ」という。

 先の自民党の「日本の尊厳と国益を護る会」の報告のなかに、「一般私人から皇族となる過程の『切れ目』」とあると指摘する。

《「国民運動」の共同代表の葛城は、「秋篠宮ご一家はいわれのない誹謗中傷を受けられている。(中略)ご一家に限らず、皇室全体への誹謗中傷が野放しにされているのが実情だ。このような事態は、皇室の尊厳を著しく傷つけるばかりか、安定的な皇位継承の妨げにもなりかねない。今度は養子となられる方が好奇の目や誹謗中傷の集中砲火を浴びれば、養子縁組が『破談』になりかねない」と書いている(『産経新聞』8月27日)》

 もし、養子候補が出てくれば、文春、新潮だけではなく、女性誌各誌も「身体検査」に動くだろう。そうなれば、養子縁組を勧めようとしている連中にとって、思ってもいない「事実」が明らかになるかもしれないのだ。

 それを阻止するために、早々と手を打ってきたということだろう。当然ながら、高市首相はそのことを知っているに違いない。

 ふざけるな! である。こんなことを天皇や秋篠宮は承知しているはずはない。天皇の意向を無視して、右旋回させようと企む輩たちを、メディアは明らかにし、国民にその是非を問うべきである。

 今、澎湃と湧きあがっている「愛子天皇待望」の機運は、こうした連中の悪だくみが明らかになるにつれて、さらに盛り上がり、高市政権を押し倒そうという力になるはずだ。

 私も、「愛子さまを皇太子に」デモに参加しようかな。

 今週の第2位はFRIDAYの「超人気声優・小野賢章が後輩の美人声優と、極秘に誕生会を開いていた」というスクープ。

「この後、ご飯を食べるから、お腹一杯になったら嫌だけど……どうしようかな」
映画館のポップコーン売り場の前で、アニメに出てくる王子様キャラのような”イケボ”を発しながら悩む男がいた。

 すると、すかさず隣にいたクールなメガネ女子が女王さま風の声で「どれでもいいじゃない」と返したというのだ。

 FRIDAYによれば、キャップとマスクで変装しているが、アニメ好きには効果はないだろうという。

 そんな一発で「声」バレしてしまう二人は、声優の小野賢章(37)とM・A・O(34)だったそうだ。
「小野もM・A・Oも声優キャリアは10年以上。小野は『黒子のバスケ』の黒子テツヤ、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のジョルノ・ジョバァーナなど、多くのヒットアニメで主人公の声を務める売れっ子。M・A・Oも来年放送の『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』で秋本麗子役に抜擢されるなど、様々なヒロインを演じてきた実力派声優です」(声優事務所関係者)

 2人は再上映中の『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』を観るために映画館に来たようで、小野が長考の末にポップコーンのペアセットとチュロスを購入した後、二人はシアタールームに入って行ったそうだ。

《映画を見終わった二人は、外に出てタクシーを探す。つかまるまでの間、斜に構えて上体を少しクネらせる小野の姿は、どことなく”ジョジョ立ち”(?)を思わせた。その横をM・A・Oが半歩下がってついていく。

異色のパーティーが向かったのは、西麻布にある高級しゃぶしゃぶ店だった。夜9時半前に入店し、お開きとなったのは終電もなくなった深夜1時すぎ。この間、小野は自身のXで〈うおー!37歳になりました!〉と喜びの声を投稿していた。どうやら、二人きりの誕生日デートを満喫できたようだ。

店を後にする小野の左手には、M・A・Oから渡されたと思しきプレゼントの紙袋が握られていた。》

 もはや中年に差し掛かる二人。そろそろ独身に終止符を打つのか? 声優ファンは、ドキドキして二人を見ているのだろう。

 今週の堂々第1位は、松井秀喜の巨人軍監督就任を報じた文春に捧げる。

 正しくは、松井になる可能性が大きいとする内容だが、この記事が出た直後に巨人軍が松井就任を発表したのだから、文春はやはりすごい!

 私は、松井監督にさしたる思いはないが、亡くなった長嶋茂雄が喜んでいるだろうと考えると、涙があふれてきて止まらない。

 大谷翔平は、長嶋の教え子ではないが、WBCの開幕前、長嶋が大谷に会った時、きっと「大リーグを引退したら、日本に帰ってきて、日本の野球をもう一度盛り上げてほしい」と訴えたはずだ。

 長嶋自身が果たせなかった「大リーガーになる夢」を、2人は見事に果たした。
長嶋が描いた夢は、松井巨人軍と大谷翔平の日ハムが、日本シリーズで相まみえ、雌雄を決することではなかったか。

 かつて、長嶋巨人と王貞治のソフトバンクがぶつかる日本シリーズがあり、日本中が湧きに湧いた。26年前だった。

 結果は長嶋巨人が勝ち、日本一になったが、あれがプロ野球が日本中の注目を集めた最後ではなかったか。

 松井が大リーグに挑戦したのは2003年。長嶋が大好きだったヤンキースだった。
長嶋は、自分が果たせなかったヤンキースで大リーガーになる夢を、松井に託したのだろう。

 松井は、監督就任のあいさつで、「長嶋さんとはあまり話をしたことがない」といった。

 1対1で、松井のバットスイングの音をひたすら聞きながら、長嶋は何を思っていたのだろう。

 2013年5月5日、東京ドームで長嶋は、松井と一緒に「国民栄誉賞」を受賞した。体が不自由だったが、長嶋の笑顔には一点の曇りもなかった。

 わが子のような松井と一緒に、受賞したことを照れるでもなく、子どものように喜んでいた姿が、目に浮かぶ。

 今回、ジャーナリストの鷲田康の「松井巨人軍監督」を的中させた論理は、後になって見れば、誰でも想像がつくことだが、鷲田の推理は明確で納得させるものがある。

 阿部慎之助の後任として監督代行に指名されたのは、巨人生え抜きの川相昌弘ディフェンスチーフコーチではなく、橋上秀樹オフェンスチーフコーチだった。これは、巨人軍首脳が次は松井だという「布石」を打ったためとみられる。

 さらに松井は、年功序列を重んじる。常々、自分は、高橋由伸や阿部慎之助の前に監督を引き受けるつもりはないといっていたという。高橋も阿部も監督をやった。

 さらに引退後、ニューヨークに居を構え、子どもの小学校の送り迎えをするなど、子育てに専念したいといっていた。その子どももある程度の年齢になったのだろう。

 さらに、恩師・長嶋茂雄との別れである。弔問に訪れた松井は、「長嶋さんと約束したことを果たしたい」といった。

 それは、松井が巨人の監督になり、もう一度、プロ野球人気を盛り上げてもらいたいという「長嶋の遺志」であったに違いない。

 こうした数々の障害がなくなった来季しか、松井監督実現の可能性はなかったのだろう。

 「阿部巨人に復帰」というアドバルーンを上げたのも、巨人軍ではなかったか。目くらましであった。

 もちろん、スポーツ新聞も、野球担当の新聞記者やテレビ記者も、おそらく「推測」はしていただろうが、先に書けば巨人軍から怒鳴られ、下手をすれば出入り禁止になるから書けなかったのだ。

 昔、長嶋巨人軍監督が、シーズンオフ、突然、球団から解雇されたことがあった。

 それをすっぱ抜いたのは、たしかスポニチではなかったか。本人も報知新聞も寝耳に水で、報道が出るまで知らなかったといわれた。

 スポニチのスクープが出た1980年(昭和55年)10月21日の夕方、読売新聞本社で緊急記者会見が開かれ、長嶋監督の退任が正式に発表された。

 球団側は表向き「男のけじめとして自発的に退任を申し出た」という形(辞任)で発表したものの、実際には社内の政局や長嶋人気に対する経営陣の警戒から、極秘裏に進められていた解任劇だった。

 巨人の親会社である読売グループの「報知新聞」ではなく、他紙である「スポニチ」に完璧にすっぱ抜かれてしまったことは、当時の読売新聞・巨人軍幹部にとっても痛恨のことだったが、解任を知ったファンから、憤りや悲しみに満ちた電話が殺到したという。

 会見で長嶋監督が語った「男として、けじめをつけたい」という言葉とともに、この「スポニチの長嶋解任スクープ」は、昭和のプロ野球史およびスポーツ新聞のスクープ史における象徴的な出来事として今も語り継がれている。

 長嶋が再び巨人軍監督に戻るのは12年後の1993年。私も週刊現代を追い出されてから12年後の同じ年に、週刊現代の編集長になった。

 長嶋の思い出は、語り出せば尽きない。私のような由緒正しいオールド巨人ファンは、松井の復帰を心から喜んでいる。

 来季は、久しぶりに巨人戦を見てみるか。しかし、巨人で知っているのは坂本勇人くらいしかいない。

 ドジャースならスタメンを空でいえるのに……。来季はドジャースの大谷翔平の正念場の年になりそうだし、巨人も久しぶりに注目を集めそうだ。野球ファンにとってはワクワクするシーズンになりそうだ。
(文中一部敬称略)
(文=元木昌彦)

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/10/27 11:00