大野智のタトゥー公開からファンクラブ開設まで――活動終了後も続く嵐報道
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

佐藤二朗による橋本愛へのパワハラ問題。「週刊新潮」(新潮社)で佐藤が反論するなど波紋が広がっている。その「新潮」インタビュでかなりひっかかった部分が。フジの弁護士からの聴取で、“タレント生命”に言及された佐藤は「脅しのように聞こえました」と振り返る。
でも、それって橋本が佐藤から受けた“俳優を続けるべきではない”発言と同じでは? ハラスメントって加害者の共感力、想像力の欠如も大きいんだなと改めて思う。
今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3
第800回(7/9〜7/14発売号より)
1位「大野智(嵐)懊悩6年『おいらの証し左腕もう隠さない』」(「女性自身」7月28日・8月4日合併号)
同「嵐『100億円捨てても』新会員制度『あうんの呼吸』」(「女性セブン」7月23日号)
同「大野智 思い描く『サブスクリゾート』構想」(「週刊女性」7月28日・8月4日合併号)
2位「佐藤二朗 フジと絶縁宣言代償は『年収半減』『踊る』スケジュール白紙」(「女性自身」7月28日・8月4日合併号)
3位「『VIVANT』の“象徴”がパワハラ告発で現場から消えた」(「週刊女性」7月28日・8月4日合併号)
嵐、大野智のタトゥー問題
まだまだ嵐、だ。今週の女性週刊誌3誌ともに嵐関連記事を掲載している。まずは「女性自身」。注目したのは大野智の“タトゥー”だ。6年前に嵐が活動休止して以降、大野がタトゥーを入れたことは、女性週刊誌でも何度か報じられている。
しかし「自身」によれば、7月8日に大野が自らXとInstagramで左腕のタトゥーを公開したという。報道ではなく、自分からタトゥーを公開するのは初めてのことだとか。そして記事では嵐解散後、大野がタトゥーを隠さなくなったのは“アイドルという肩書きを捨て”“自分らしさを解放”したことだと分析する。
アイドルにとってタトゥーはタブー。そしてタトゥーを入れるのは、何か理由があるに違いない――。日本のタトゥーに対する認識の表れのような記事で、そこはかとなく差別的な雰囲気も感じるが、一方、嵐の“潔さ”と“絆”にスポットを当てたのが「女性セブン」だ。
嵐ファンクラブを美談にする「女性セブン」
驚いたのは、記事によると累計会員数300万人年間100億円以上の収入ともいわれた嵐のファンクラブを“リセット”し“100億円を捨てた”らしい。“お金は二の次”“常にファンファースト”の嵐だからこそ、と。「セブン」記事を読むと、まるで 年間100億円ものファンクラブをクローズ、消滅させるかのようなイメージを持つ。
がしかし、よく読めば全然違う。7月に入り、嵐メンバーは次々と個人ファンクラブ開設を発表しているから。しかもSTART ENTERTEIMENTに残留した櫻井翔と相葉雅紀は「嵐のファンクラブを踏襲」するのだという。
100億円を全然捨ててなんてなかった。メンバーたちは、これまでの嵐ファンクラブに代わる新たな個人ファンクラブ、利権構造を着々と作っているのだ。そして「セブン」は、これを“次なる一手”“ファンとの絆は不滅”などと美辞麗句で表現する。なんだかねー。
さらに大野の個人サロン開設が7月15日、そして櫻井と相葉のファンクラブ入会受付が7月15日と同日ということで、“あうんの呼吸”“メンバーの絆”と礼賛する。いやいや、あうんというより談合?(笑)
巨大ファンクラブという巨大利権を、あくまでも美談として紹介する「セブン」。さすがだ。
大野智、ファンクラブ開設の意図
そんな「セブン」を尻目に、“利権”に少し踏み込んでいるのが「週刊女性」だった。大野が開設するファンクラブ形式のオンラインサロン「さと島」の意図について、こう解説している。
「近年は、会員権を購入した人だけが利用できる高級リゾートホテルが人気を集めています。それらの上位のプランは、会員権だけで1口1000万円以上、年会費が数十万円に上るケースも珍しくありません。大野さんも同じビジネスモデルを目指しているんじゃないですかね。SNSやサロンを通じてファンとの接点をつくり、自らが携わる施設へ呼び込む。オーナーとして、抜群の知名度を活用しない手はないですから」(大野を知るテレビ局関係者のコメント)
だよねー。「週女」記事は大変納得できた。
佐藤二朗のパワハラ問題は芸能界の“事件”
そして改めて、佐藤二朗による橋本愛へのパワハラ問題だ。「女性自身」が問題の背景にあった裏事情を紹介している。パワハラの舞台となったフジテレビ系ドラマ『夫婦別姓刑事』だが、実は制作責任者が突然交代していたという。
「企画・キャスティング段階から担当していたチーフプロデューサーが、クランクインのタイミングで現場を離れ、フジテレビを退社しているのです」(フジテレビ関係者のコメント)
中居正広問題以降、多くの優秀なスタッフがフジを去ったと言われるが、ここでも――。そして今回の問題で佐藤の仕事にも甚大な影響があり、金額にすると「億以上の収入が半減してしまう可能性も」という惨状らしい。
しかし今回の問題は別の方向から見ると、芸能界、芸能事務所の勢力図の移り変わりをも考えさせられるものだった。佐藤の所属事務所フロム・ファーストは、いわずと知れたバーニング系芸能事務所だ。比べて橋本の所属事務所は比較的小さな、そして新しい事務所で力関係は歴然としている。
ところが、芸能界のドンと言われたバーニング創業者の周防郁雄氏は体調不良などで実質引退し、その影響力は低下した。加えてジャニーズ事務所の性加害問題もあり、大手芸能事務所があからさまな圧力をかけることも容易ではなくなる。さらにフジテレビをはじめ、マスコミを舞台にした数々のハラスメント事案が続発、大きな社会問題となっている。
結果、バーニング系事務所所属のタレントが起こしたハラスメントが大々的に報じられた――。芸能界も変わりつつある。今回の事案は、そんな変遷にある芸能史のひとつの“事件”だ。
『VIVANT』を舞台にした衝撃のハラスメント事案
そしてまた、テレビ局を舞台にした衝撃のハラスメント事案を「週刊女性」が報じている。
前作が大きな注目を浴びたドラマ『VIVANT』(TBS系)。7月26日から第2シーズンが異例の2クール連続で放送予定だが、本作の監督で原作者でもある福澤克雄監督が撮影途中で現場から姿を消した。理由は現場の若手スタッフからパワハラを訴えられ、これを重く見たTBS上層部が福澤監督の現場入りを禁じたからだという。
「週女」の取材に対し、TBSは職場環境改善のための調査を行ったこと、監督が一時現場を離れていたことを認めている。記事ではハラスメントの詳細は記されていないが、TBSがこれまで類を見ない莫大な予算と社運をかけていると言われるドラマを舞台とした問題だけに、今後、どんな波紋を呼ぶのか。さらなる詳細報道を期待したい。
