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ジャングルポケット、2人体制への期待と「斉藤慎二の復帰」の可能性

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2人体制で新たな魅力を打ち出していくことになるジャングルポケット/吉本興業プロフィール

 不祥事を起こした斉藤慎二が脱退し、2人体制になったジャングルポケットが本格的に再始動した。おたけと太田博久のコンビとなったが、ネット上では「斉藤がいないとジャンポケのよさが出ないのでは」と不安がるファンもいる。さらに、2人が斉藤の復帰の可能性について「ゼロじゃない」と発言したことが物議を醸すなどしており、さまざまな意味で話題を集めているようだ。

 コンビとなったジャンポケは今後活躍できるのか、斉藤の復帰の可能性はあるのか。お笑いへの鋭い観察眼で知られる芸能ライターが解説する。

 昨年10月、斉藤が女性への不同意性交などの疑いで書類送検され、吉本興業から契約解除されると共にジャングルポケットを脱退。残されたおたけと太田の困惑は察するに余りあったが、騒動から約3カ月で「コンビでのジャンポケ再出発」に動き出した。

 1月21日に関西ローカル番組『相席食堂』(ABCテレビ)に出演し、3月15日には単独ライブ「HYDROGEN」(東京・草月ホール)を行うことが決定。太田は騒動後、戸惑いや怒りが交錯する中でも「どう2人でやっていくかしか考えてなかった」という。

2人になった新生ジャンポケの未来は

 ジャンポケにはトリオとして活動してきた18年のキャリアがあるものの、その芸風は斉藤の強烈なキャラクターに頼っていたところが大きい印象がある。

 ネット上では「コンビでテレビに出る機会はあまりないのでは」「斉藤抜きのジャンポケは想像できない」といった厳しい見方もあるが、新生ジャンポケは今後の活躍が期待できるのだろうか。お笑い事情に詳しい芸能ライターの田辺ユウキ氏はこう解説する。

「個人的には『活躍を期待したい』と思っています。確かにトリオ時代は斉藤氏のキャラクターが立っていました。準優勝を果たした『キングオブコント2016』のファーストステージで披露されたコント『トイレ』は、用を足している途中にドアを開けられる斉藤氏の焦る様子がおもしろく、あの迫真のコント演技は斉藤氏以外にはなかなかできないと思います。

 しかし、あのネタは太田さんのボケ役としての才能も光っています。太田さんはとぼけたキャラになりきるのがうまく、このネタでも斉藤氏が目立ちはしますが、笑いどころは太田さんが持っていっています。斉藤氏は『最後の一押し』を担っているように見えました。そしておたけさんは、この二人のやりとりと物語をより前に進める役割になっていました。

 斉藤氏は、自身のキャラクター性でジャンポケのネタの世界観をさらに飛躍させたり、よりおもしろい形へ壊したりしていた存在です。つまりプラスアルファを生む存在だった気がします。ですので、斉藤氏が抜けたことで『マイナスになる』というよりも、それまであった『プラスアルファ』がなくなったということかもしれません」

 新生ジャンポケはどんなコンビになりそうなのか。前出の田辺氏が続ける。

「新生ジャンポケは、コントだけではなく漫才にも力を入れると聞いています。コントをやる上では、斉藤氏という奇抜なキャラ系芸人がいなくなったことで、以前よりインパクトに欠けたり、物足りなさを感じたりするかもしれません。でも逆に言えば、斉藤氏のキャラクター性が強く求められる状況から抜け出すことで、ストーリーラインをより重視したコントを作り出せるかもしれない。漫才においても、太田さん、おたけさんの人間味をネタに盛り込むことができるかもしれません。劇場でネタをやりこんでいけば、大きく飛躍するチャンスはあるのではないでしょうか」

斉藤の芸能界復帰「間違いない」

 コンビとして再出発したジャンポケだが、太田とおたけはスポーツ紙などの取材に対し、斉藤の復帰の可能性について言及。「もちろんそれは全然ゼロじゃない。別にお互いが嫌いで分かれたわけでもないし、解散してるわけでもないんで」「事が収まっていつしか吉本の劇場にゲストとかで来られるようなね、世の中がそれがOKにしてたら多分吉本もOKにはなると思うんで」などと話し、将来的な共演もあり得ると示唆した。

 ただ斉藤の騒動は単なるスキャンダルではなく、書類送検されたという重い事実がある。世間では厳しい声もあるが、いずれ芸人として復帰する可能性はあるのだろうか。前出の田辺氏はこう指摘する。

「将来的にタレント復帰するのは、間違いないのではないでしょうか。あれだけ顔バレをしている方なので、いわゆる一般職に就くのは難しい。くわえて借金問題も噂をされていますし、そうなるとコツコツとやっていくのは厳しいでしょう。ですので、まずYouTuberの道を選ぶのではないでしょうか。競馬番組のMCなどを務めていた経験を生かし、競馬チャンネルで仕切り直し、という形から始めるのが妥当なように思えます。

 また、俳優や声優としての経験も豊富なことから、役者としてもやっていくのではないかと推察します。メジャーな映画、ドラマ、舞台は難しいでしょうが、それでも斉藤氏ほどの知名度があれば、手を挙げる関係者は多数いるはず。いろいろ問題を抱えた人なのかもしれませんが、それでも業界が放っておかないように思えます。しかも、当分はフリーランスになるでしょうから、大きな事務所にいたころよりも業界関係者としては話を通しやすい。復帰すれば、意外といろんなところから声がかかる気がします。

 さすがにジャングルポケットとしての復帰は難しいでしょうが、一人の芸能人として斉藤氏が多才であることに変わりはない。さまざまな反発の声があるでしょうし、斉藤氏がどこまでそれに耐えられるかは分かりません。ただ開き直って個人として活動を再開できるなら、なんだかんだでうまくいく可能性が高い気がします」

(文=佐藤勇馬)

協力=田辺ユウキ
大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。

佐藤勇馬

1978年生まれ。新潟県出身。SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。著書に『ケータイ廃人』『新潟あるある』がある。

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最終更新:2025/01/21 20:00